A BEARD

シャッター内で創造される
古豪のアウトスタンディング

国産車をメインに扱うカスタム屋『ビアード』のファクトリーは、常にシャッターが降りた状態である。なぜなら、ここは作業に特化したロケーションで、拠点はあくまでも新車／中古車販売店の己斐（こい）オートバイセンターにあるからだ。

ビアードは、母体の己斐オートバイセンターのカスタム部門から自然発生的に生まれたショップだ。そしてこれまで、カスタムシーンの第一線で活躍するビルダーを輩出して来た名門でもある。

「ウリは、嫌がらずになんでもカスタムすること（笑）。どのバイクも付いてるのは鉄とアルミだからなんとかなると思います（笑）。カスタムする上では強度的なところは絶対。あとは、納車した後もお客さんがメンテナンスしやすいように作りますね」

スタッフが巣立ち、今は一人で運営する代表の上田さんはこの道30年弱のベテランだ。バイクという乗り物の酸いも甘いも嚙み分けた手練れなだけに、押さえるべきポイントも、乗り手の視点に立ち長いスパンで付き合えるカスタムが大原則となる。