ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

YAMAHA MT-25 2017
A BEARD

October 1st, 2020

弾けるように緑を拓く
再燃のトラッカースタイル

ヤマハで言えば、SRやXSといった車両がカスタムベースとしては一般的だ。が、まだほとんどのビルダーが踏み込んでいない未開の地にあえて挑んだのは、『ヤマハMT-25』を使った一台。スポーツネイキッドとして2015年のデビューから男女問わずに支持されたモデルが、こうも美丈夫に変幻するんだからかなわない。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

「昔トラッカーブームが流行りましたよね。これでもう一度作ってみたいなって。FTRやグラストラッカーでさんざん作って来た中で、今回はMT-25の依頼が入って来た。じゃあトラッカーを作るなら良いよって(笑)」

代表の上田さんはワクワクしながら作ったと、にこやかに回想する。いつも楽しげに当時の様子を語ってくれる氏を前に、その心躍る情景が目に浮かぶようだ。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

さて、MT-25ベースのトラッカースタイル。誰も手を付けていないブルーオーシャンの市場にいち早く切り込んだスペシャルは、外装とマフラー、ブロックタイヤが大きな要所だ。

まず外装だが、ガスタンクはハーレーのスポーツスター用を使いコンパクトにリメイク。フロントフェンダーもビンテージ風に勇壮なテイストで製作したもので、特徴的なフロントマスクはオフロード用を素材にして鉄板を叩き出してスタイリッシュな造形に仕上げられている。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

そしてマフラーもオリジナルだ。エキパイのワンオフだけでは我慢できず、今回はサイレンサーも単一で製作。一枚の鉄板を曲げて成形していったと言うそれは、内部に2本のパイプを挿入。そこにプレスで鉄板を曲げていきカタチにしたものだ。

「最初は何度失敗してもしょうがないぐらいの気持ちで取りかかったんですけど、意外とあっさり綺麗な造形に出来上がりましたね。ここも市販のサイレンサーにするつもりはなくて、このオーナーのためにオリジナルの物を作るっていう考えでした」

ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

更に、カスタムだけではなく機能面も徹底されている。最近この手の現行バイクはよく電力を消費するという経験から、レギュレーターにフィンをプラスして放熱性をアップ。また、本来ラジエターの両端に付いているシュラウドを外して、そこに削り出しのアルミフィンを装着。冷却効果を上げている。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルカスタム

こうした新しいモデルにも通じた知見をさり気なく、あまりにもジェントルに落とし込んだ上で謳歌するカスタムの宵のうち。人真似を嫌い、誰も渡らない橋を弾けるように進んだその先には、時代をクロスオーバーしたトラッカースタイルの今がある。

YAMAHA MT-25 2017 DETAIL WORK

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのフロントマスク

FRONT MASK

フロントエンドの表情を印象付けるフロントマスクは、オフロード用をベースに一枚の鉄板から叩き出して成形。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのフロントフェンダー

FRONT FENDER

ブロックタイヤの無骨な雰囲気に合わせて雄健にフェンダーを製作。ビンテージ風のテイストも加えられる。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのラジエター

RADIATOR

ラジエターの熱を逃がすため本来両端にあるシュラウドを外し、そこに削り出しで創作したアルミフィンをセット。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのガスタンク

GAS TANK

綺麗に収められたタンクはハーレーのスポーツスター用を使ったワンオフ。サイドカバーとの一体感も高い。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのシートレイル

SEAT RAIL

シートレイルを加工してワンオフシートをマウント。テールライトは市販のLEDタイプを付ける。

ヤマハMT-25のトラッカースタイルのリアエンド

REAR END

リア周りの軽快かつアグレッシブなイメージを損なわないようにブラックのナンバーステーを装着。

BUILDER’S VOICE

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