
H-D FXEF 1981
ROGUERIES METAL WORK
ひらり先陣を切る
四男のマニューバー
「サーフィンやってる地元の先輩がいかつめのバイクを作って欲しいと(笑)。そう言われたんで、もういかついのだったらこれしかないべっていうので作った感じですね」
兄弟全員がサーファーである。そして、四兄弟のうち長男以外は皆チョッパー乗り。しかもそれは、『ログリーズ』の齋さんが製作したゴリッゴリのストロングスタイルだ。
と、その前に少しばかり宮城県のサーファーの風土について触れておきたいが、全国でも宮城ローカルといえば一目置かれた存在である。そこにきて歴30年近いリアルサーファーとなれば、彼らがどういう存在なのかはおのずと察しがつく。つまりは、そういう男たちが今回の主人公。
四兄弟の末っ子である天野さんが、若い頃からしばらく離れていたバイクへの興味を持ち出したのは数年前。インスタグラムなどをきっかけにしてその衝動はもはや押さえきれず、地元の後輩でもあった齋さんの元へオーダーした。
「後輩でユウスケ君、先輩の齋先輩の兄弟でチョッパー屋をやってるのは知ってたんですけど、面識はあってもそれほどつながりはなかったんです。でも初めてお世話になるってところから一気に仲が深まってという感じですね」
天野さんの仲間が既にログリーズのお客さんだったこと。そして昔はお互いに地元で顔が割れていたこともあって打ち解けるのにさほど時間はかからなかった。また、オーダー内容にしても必要最小限の希望以外は齋さんにほぼ一任した。
「だいたい昔はふざけた感じの人たちがサーフィンもやるだろうし、バイクも全部だいたいそうでしたよね。不真面目な人たちというか(笑)。だからそれに似合った、先輩のバックグラウンドに合ったバイクですこれは」
コンパクトで走りの旨味を存分に詰め込んだフリスコスタイル。ロングもショートランもこなし、街中では小回りも効くストレスフリーな乗り味。
その王道のスタイリングの懐にはS&S製ストローカーエンジンを積み、4つのロッカーシャフトへ一斉にオイル供給ができるようオイルラインを全て引き直しパフォーマンスを増進。また、オイルラインはそのままシリンダーを通さずケースへと落としている。
齋さんは弾ける笑顔で、当時は『ふざけた』先輩だったと表現する。でもその意味合いは幅広く、どんな捉えかただって出来る。そう考えると、具体的な言葉で語るよりもよっぽど深く、オーナー天野さんと齋さんとの数十年ぶりにつながった関係が粒だって来る。
HARLEY-DAVIDSON FXEF 1981 DETAIL WORK
HANDLE
約10インチ高のライザー一体ハンドル。ログリーズのチョッパーには欠かすことの出来ないセットアップ。
FRONT FORK
フォークは純正35φナローの6インチオーバー。程よい長さがロング/ショートラン時の走行性をつかさどる。
GAS TANK
スポーツタンクにキャップ位置は敢えて変更せずにオールド感を演出。塗装は直球勝負の深紅のフレイムス。
ENGINE
84cu.in.のS&S製ストローカーエンジン。メカニカルなオイルラインは全て引き直しパフォーマンスを上げる。
MUFFLER
マフラーはアップスイープのスラッシュカットを選択。縁が編み込まれたシートはスエード地のコブラタイプ。
REAR END
18インチホイールに、PM4ポットキャリパーをダブルで装着。一つはフロントブレーキレスの変わりに機能。
BUILDER’S VOICE
ROGUERIES METAL WORK
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