
H-D SHOVELHEAD 1982
MOTOR CYCLE GOODIES
挑戦者が非常宣言する
三位一体のハードヒット
洒落になっていないのがひとつ。そして、洒落では済まされないのがふたつ。いったいどれほどの人がこのマシンの凄みを体感しただろうか。間近で見て、更に、作り手のレクチャーがなければなかなかコトの本質に迫るのは難しい。そんな非常な一台だ。

『グッディーズ』店主の柴崎さんが勝負をかけたリーサルウェポン。コンセプトは、4速フレームのボンネビルレーサー。これまでチョッパー系に寄った印象を持つ同店だが、今回は完全自分色のレーサーに没頭した。

ポイントは目白押しだ。その中でもこのツインキャブから押さえるのが作り手へのマナーだろう。並列ツインの、完全独立のマニホールド仕様である。設計は、独立でバタフライ開度の調整と、全体のアイドル調整ができるようリンケージを製作。
その機能性を攻略した上での部品点数の多さから、一般的に大儀なパートとされるコントロール周りを、精巧な造作をもって見るも鮮やかに構築した。「今までにないぐらい難易度が高かった」とは本人の弁だ。

そのままテクニカルなセクションに目を移したい。通常ここまで車高を落とすと、そのままでは地面とスイングアームが水平を保つことはない。そこでスイングアームとアンダーフレーム、マフラーの3点が水平ラインを保つように画策した。
まずスイングアームピボットを上方へ50mm移設し、水平を保ちつつローダウン。それに連関して、ショックマウントにはソフテイル方式を採用し、上方へ30mm移設したミッション下部の空いたスペースへリアサスペンション2本を並列で格納。
「人と同じことをしても驚きがない」と、一貫したチャレンジングな姿勢は悩ましいほどの自然な装いでまとめられる。

レーサーは軽量化が絶対正義という信条から、外装はオールアルミで創製。また、横浜ホットロッドカスタムショーへの出展が第一義だったため、その精神を受けて全てハンドメイドで鉄板を成形し、仕上げのウロコ模様も往年のホットロッダーがそうだったようにシルバーリーフではなくエンジンターンで装飾。
ポリッシュした後に電動ドリルでひとつずつ模様を付けて最後にまたポリッシュで整えるという、知られざる手数が惜しみなく注入されている。

マシンネームは『ASURA』。それは、顔が3つ付いた「挑戦の神」の意味があると言う。決してひとりでは成し得なかった、柴崎さんに山石さん、角田さんという三位一体となったメカニックの夢路に後光が刺している。
HARLEY-DAVIDSON SHOVELHEAD 1982 DETAIL WORK

FRONT FORK
純正35φフォークをスムージングし、アウターをスリット加工。ケースを叩き出して製作したライトは逆マウント。

GAS TANK
アルミ鈑金で仕上げたガスタンクの素地にはシルバーリーフではなくエンジンターンで装飾。レザー物は49ers作。

TWIN CARBURETOR
1シリンダー1キャブの理想を求めて独立マニホールドを製作。独立で同調が取れるよう精緻なリンケージで構築。

PRIMARY COVER
スイングアームピボットを50mm上方へ移設して水平ラインを入手。プライマリーはアルミ叩き出しで成形。

MUFFLER
取り回しが光る2in1in2レイアウトのマフラーは水平基調に。エンジンロッカーカバーはヒートガードを想定。

SEAT COWL
スピード感あるシートカウル内には同形状のオイルタンクを格納。シート下部だけでは足りない容量を担保。
BUILDER’S VOICE
MOTOR CYCLE GOODIES
| 住所 | 埼玉県児玉郡神川町下阿久原119 |
|---|---|
| 電話 | 0274-25-8319 |
| FAX | 0274-25-8319 |
| SHOP | MOTOR CYCLE GOODIESのショップ紹介 |
| 営業時間 | 10:00 ~ 18:00(最終受付17:00) ※事前に要電話連絡。 |
| 定休日 | 月曜日、不定休 |

H-D FLH 1973





















