
H-D FLH 1968
BIKE GARAGE KOKORO
遊ぶ余白を残した
オールドスクールの心得
1968年式FLH。通称「アーリーショベル」のエンジンを核に据え、’69年式シボレー・エルカミーノを所有するオーナーの気配を投影させたのが、このオールドスクールチョッパーだ。
本作を象徴するのは、色彩と質感の対比だ。オーナーの愛車であるホワイトのアメ車との親和性を図りつつ、そのパーソナリティを表したスカイブルーが乾いた青空のような爽やかさを描出。しかし、その甘美な色調を支えるのは、硬質に作られたメカニカルな造作である。

まず特筆すべきは、オイルラインの処理。通常、利便性を優先すればラバーホースやステンレスメッシュを用いるが、作り手の内田さんはあえてシルバーのスチールメタル(鋼管)を選択。
アーリーショベルは、パンヘッドやナックルヘッドと比較するとオイルライン自体の露出が少ない。そこに金属配管というカンフル剤を投下することで、柔らかな外装色に対して、機械としてのハードな無機感を与えている。

ディテイルにも好手が見て取れる。ヘッドライトには、ヘラ絞りのDEN製5-3/4インチを起用。パウコ製のショットガンマフラーや、ハイマウントされたスポーツタンクは、既製品でありながらもフレームとの干渉を避けるための加工が施され、最低限の手数でひとしおの一体感を見せる。
「自分の中でのオールドスクールというのがあって、手を入れ過ぎると結果『何でも作ればいいじゃん』ってなっちゃう。そうならない感じにしたかった」、というのが氏のオールドスクールへの立ち位置だ。

そして、有段者たちをも手玉に取るのが、リアのブレーキラインの処理。旧車においてリアブレーキはメカニカルではなく油圧式が一般的だが、ここではその油圧式を取りながら鬼門となる間延びしたブレーキラインを巧みに処理。その配管をフレーム内部へと鮮やかに隠蔽した。
柔軟性のある合金パイプを用いることで耐久性も確保しつつ、ブレーキラインが消えたかのような、クリーンな足周りを仕込んでいる。

ペイントは信頼を寄せるピンストライパー、スギサックの手によって純化されたグラフィックとピンラインが施された。
またこのチョッパーは、ショーバイクとしての完成度を持ちながらも、オーナーが将来的にハンドルやタンクを換えて遊ぶ余白を残している。

このオールドスクールは懐古趣味の産物ではない。過去の遺産を現代の目で問い直し、オーナーの日常へとコネクトした、終わりのない遊びの序章である。
HARLEY-DAVIDSON FLH 1968 DETAIL WORK

HANDLE
オールドスクールのチョッパースタイルに最良なエイプハンガーを装着。ケーブルや配線類はミニマム化された。

FRONT FORK
フォークはV-TWIN製74スプリンガーをセット。質感の高いヘッドライトはヘラ絞りのデン製5-3/4インチ。

GAS TANK
汎用スポーツタンクをマウント。極力手を加えないよう配慮し、必要最小限の手数でフレームにフィットさせる。

REAR FENDER
ワンオフのホワイトシートに、細身の欧州製トライアンフ用フェンダーを設置。ピンラインはスギサックの仕事。

MUFFLER
マフラーはスタンダードなパウコ製ショットガンタイプ。わずかにマフラーステー位置が上がっていたのを修正。

SISSY BAR
シッシーバーは作り手内田さんのオールドスクールへの立ち位置に倣い、極力シンプルな造形にまとめられた。
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