H-D FLH 1956
SHIX MOTORCYCLES
喧騒をやり過ごす
大阪スペシャリティ
純正ルックを基調としたボバースタイル。昔からの旧車乗りならひと目で合点がいくカスタムである。『BASARA MC』。大阪を拠点とした孤高のモーターサイクルクラブとして一目置かれた存在の、そのメンバーが乗るマシンがイメージソースの1956年式FLHである。
BASARA MCは旧車でスピーディに駆け抜けることを第一義とした、由緒ある一団だ。米国のアウトロークラブのような設立起源を持たない、生粋のオートバイフリークの集合体として名を馳せてきた彼らだが、その現行車をもぶち抜くスピード領域でのライディングがハイポイントの旧車クラブである。
「コンセプトとしては、旧車好きの古いバイク乗りなら知ってるであろうバサラMCのかたのスタイルをソースにしてます。やはりあのカタチは結構みんな好きな人多いですからね」
同じ大阪地盤であり、長い歴史の中の要所でシンクロしてきた『シックス』だが、作り手の松村さんはオリジナルの状態から軽く崩していったイメージでこのFLHを作っていったと話す。
「気を付けたところですか? 特にそういうのは無いんですけど、もうシルエット重視です。とりあえず車高を下げるということと、あとはブラックアウトしていく部分ですね」
純正のストレートレッグフレームを骨格にして、フロントフォークを約2インチローダウン。ガスタンクとオイルタンクにも純正品を使い、リアにはリブ付きの6インチフェンダーをあてがい、マフラーはノーマルの2イン1にサイレンサー部だけ加工したものをマウント。そして極めつきとなる、このスタイルを象徴するハンドルである。
上方へカチ上げた『鬼ハン』仕様のハンドルはBASARA固有のものとしてカスタムシーンに定着しているが、純正のプルバックバーはハンドルを起こした時に握り位置が遠くなり過ぎることからライザーにオフセットタイプを選択。操作に支障のない範囲で狙ったスタイリングを入手している。
「やっぱりエンジン、ミッション、フレーム周りはカチッとしておかないと見れない感じになりますね。きいよく乗れることが一番なんで。あとこの後期のパンヘッドはショベルに近いフィーリングで走れるんでパワフルですよ」
何はなくともこのスタイルのカスタムは路上を走ってこそ完結する。大阪の喧騒をやり過ごす約70年前のダイナミクス。静的な存在感をはるかにしのぐ動的なライディングには、心がもつれるかの蜜がある。
HARLEY-DAVIDSON FLH 1956 DETAIL WORK
HANDLE
ノーマルのプルバックバーを装着。ライザーにオフセットタイプを選び、ハンドルをカチ上げ特有のスタイルに。
FRONT FORK
ストックのフォークは約2インチローダウン。ボリューミーなライトのバランス感もこのスタイルのキモとなる。
GAS TANK
ガスタンクは純正3.5ガロンをリペイント。伝家のシルエットは純正品を巧みに使ったスピードフォルムで構成。
FOOT CONTROL
1.5インチのオープンベルトに換装。クラッチ部のみノーマルシフターを使い、スーサイドスペックに加工。
MUFFLER
ノーマルの2イン1マフラーを用い、サイレンサー部を加工してセット。オイルタンクもストックを使用する。
SEAT
極力着座位置が低くなるようシートをワンオフ。フェンダーは今後のリア15インチ化も念頭に幅広の6インチを。
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