エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

YAMAHA XS650 1979
ECCENTRIC MOTORCYCLE

March 7th, 2026

誰一人席を立てない
延々なるエンドロール

見てるだけでは飽き足らずに、ふと表面を指先でなぞってみたくなるような衝動に駆られてしまう。そんな「華やかなチョッパー」とだけでは片付けられない、本能を直接的に刺激するかの濃艶(のうえん)がこの一台にはある。

エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

作り手は、国産カスタムの筆頭格として年々その貫禄に厚みを増す『エキセントリック』。女性オーナーからの注文を受けて、いつも通りの鬼気迫った作り込みが各所で小爆発を起こしている。

取っ掛かりは、リアフェンダーだ。1950年代後半から’60年代にかけてのアメ車のテールフィンをイメージした造形である。

これまで同店では、縦型や斜めフィンをモチーフにした経験はあったものの、この横型フィンは初のこと。しかしどうしてもやりたかったことで挑戦し、物の見事に軟着陸を果たした。

エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

工程的にはまず、横型フィンを形成するためのアウトラインのパイプを先に準備し、そのトップに鉄板を貼付。裏面のアール部分にはフェンダーを用いてその曲線を活かして造作された。

また、フチのメッキ箇所は別パーツとなり、これはパイプを半切りにして成形した物で、そこへ被せるようにカバードしている。

エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

このリアフェンダーのデザインに合わせて、フェンダーステーは2本の丸棒を溶接してスムージング。両パーツが一体となり、呼吸の合った調和を見せている。

そして、電装ボックスもその流れを受けて表面をアーチ状の扇形で構築。フラットフェンダーのフチを使い、綿密に重ねていき仕上げた部位だ。

エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

一方、ガスタンクの作りにも心拍数が上がる。ナローなピーナツタンクを土台に、幾つもの鉄板壁を効果的に配して立体的なシェイプに生成。見方によっては、ピーナツの上に更にピーナツタンクがかぶさってるかのトリッキーな描出を見せている。

マフラーにしても、後方に向かって45φの丸パイプから角パイプへと変成し、尚且つエンド部を2ピースに分解出来る構造にするなど、至る所が見せ場過ぎて目が回る。

エキセントリックモーターサイクルのヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年

ナローなスタイルを追求して、フォークと三つ又には純正35φより1mm細い34φの初期型XS1用を抜擢するというミリ単位の攻防が人知れずせめぎ合っている。

他にツインキャブレターの配備にしても、外側へ『ハ』の字にしつつ地面に対して若干上向きとすることでレーシーな印象を与えた。

こうしたディテイルひとつずつに延々と続くドラマ性がある。そして結果的に、エンドロールは果てがなく、なかなかその場から離れることができない。

YAMAHA XS650 1979 DETAIL WORK

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のフロントフォーク

FRONT FORK

フォークと三つ又はXS650の前身モデルXS1用を使う。純正35φより1mm細い34φでナロー化を計っている。

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のガスタンク

GAS TANK

作り手大西さんが得意とするメタルワークが発揮されたもつれ合うかの造形。塗装は盟友STUPID CROWN。

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のエンジン

ENGINE

磨き込んだエンジンにツインキャブを設置。外側に『ハ』の字に出して僅かに上方へ向ける。長めのファンネルを装着。

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のフェンダーステー

FENDER STAY

ステーはフェンダーからの流れを受けて滞りなく滑らかな造形に。丸棒を2本溶接してスムージングした物。

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のマフラー

MUFFLER

オーナー希望のアップスイープは後方に向け45φの丸パイプから四角パイプへ。エンドの意匠は同店固有の加工作法。

ヤマハ XS650の女性オーナーが乗るチョッパーカスタム 1979年のリアフェンダー

REAR FENDER

古き良きアメ車のテールフィンをソースとした端整なフェンダー。この箇所がカスタムの起点となり全体へと派生。

BUILDER’S VOICE

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