
H-D FX 1977
MAD LOUT MOTORCYCLE
往年の時代への敬意を示す
エイティーズカムバック
昨年2025年の横浜ホットロッドカスタムショー。数多くのカスタムが並ぶ中、なんとも懐かしい雰囲気をまとうこのマシンを見かけた諸兄も少なくないだろう。
製作したのは徳島に店を構え、さまざまなジェネレーションのモーターサイクルを扱う『マッドラウト』の住友さんだ。

「イメージソースは1980~’90年代のアレンネスのスタイルですね。当時の雑誌を読み漁ったりして、“こういうところはコレがいいのか”とかを参考にさせてもらいました。フロントの短さとか、このカラーリングとか、あと2スロートのバカっぽいキャブとか(笑)」、と住友さん。
「業界に入った頃は何とも思わなかったジャンルだったんですけどね。やっぱりある程度年齢を重ねると、不思議とこういうのがカッコよく見えてくるんですよね」

1990年代前後にカスタムの世界に魅了された者なら誰しも目撃してきた往年のスタイル。確かに、オールドスクールチョッパー全盛の今、このマシンを眼前にしてどこか新鮮ささえ感じてしまうのは不思議な感覚だ。
それではマシンのディテイルをチェックしていきたい。

フォークはワイドグライド用をチョイス。短いインナーチューブを用いて4インチほどローダウンさせることで、車体のロー&ロング感を演出している。
ガスタンクは3.5ガロンの分割タンクをナロード。この手のタンクは往々にしてエンジンを少々隠してしまいがちだが、マウント位置を若干上げることで、スリットが入った特徴的なエンジンのヘッド部分を見せている。

リアフェンダー周りは最も住友さんがこだわり、また苦労した部分だ。
「フェンダーの長さとかのバランス、リアをどう収めるかがこのバイクを触っている中での課題でした。ノーマルのFX系フェンダーに叩き出した鉄板を溶接して、フリスコフェンダーっぽく加工して。結構いい感じに収まったんじゃないかなと思ってます」
もう一つの見どころがマフラーだ。特異な軌道を描いて左サイドを走ったエキパイは、オイルタンク下で右からターンアウト。この創造的な造形には思わず目を奪われる。

車体はS Paintによってオーナーの希望であったグレーを基調にペイントされた。H-Dのワークスカラーでもあるオレンジが強烈な差し色となってマシンの個性を引き立てる。
ワイルドでありながらどこか気品あるストリートドラッガー。30余年を経て再び路上に出現したそのスタイルは、ノスタルジーという言葉では片付けられない瑞光(ずいこう)がある。
(写真・文/マツモトカズオ)
HARLEY-DAVIDSON FX 1977 DETAIL WORK

HANDLE
ハンドルは定番のスーパーバーを選択。メーターとインジケーターを埋めたライザーはモトガジェット製。

FOOT CONTROL
オーナーの要望でフォワコンに換装。この年代のマシンといえば、この無骨なビレット感は避けては通れない。

SEAT
シートも当時の雰囲気を醸す。あえて少々チープな表皮を用い、更にステッチのパターンも当時を彷彿とさせる。

MUFFLER
トルクを求め、トグロを巻くような軌道で排気管の長さを稼ぐ。オイルタンクもパイプに合わせてワンオフ製作。

SWING ARM
ネススタイルのスイングアーム。「この華奢な感じが一気に’90年代感を出してくれますね」とは住友さんの弁。

REAR SUSPENSION
Rサスはサンダンスのクアンタムをオーバーホールしてポリッシュ。スプリングのオレンジが映えるリア周り。
BUILDER’S VOICE
MAD LOUT MOTORCYCLE
| 住所 | 徳島県吉野川市山川町湯立239-1 |
|---|---|
| 電話 | 088-342-5039 |
| FAX | 088-342-4340 |
| SHOP | MAD LOUT MOTORCYCLEのショップ紹介 |
| 営業時間 | 9:00 ~ 19:00 |
| 定休日 | 火曜日 |

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