
YAMAHA SR500 1987
THE WACK CUSTOM MOTORCYCLE
和の様式美を見舞う
光沢のディップシェイカー
丁寧に、時間をかけて向き合ってるのが、どのマシンからも伝わってくる。それが店主加藤さんの人柄からなのは明らかだが、それに加えて、単に真心を込めた物作りだけではないカスタムとしての見栄えも上等。
ことにSRのチョッパースタイルを触らせたら、国内で太刀打ちできる遣い手の数は一気に限られてくるはずだ。

クロームメッキのリジッドフレームを起案として取り掛かったチョッパー。ブラックとシルバーのシックな色使いによるプロポーションは、そのほとんどが一品物の集合体で、とりわけ核となるクロームメッキの工程が人一倍汗した部位だ。
鮮やかなトライアングルを形成するフレームワークはもとより、クロームメッキの仕上がりを決定づける下地処理が鬼門である。
いかに丹念な磨きを施しておくかがメッキの完成度に直結するだけに気が抜けない。磨き残しやムラがないよう十全の備えで研磨に当たった。

しかし、このクロームメッキの輝きが全面に現れるとそれはそれで頂けない。つまり、上品さが下品に引っ張られてしまうため、そこを水際立ったサジ加減で調整している。
端麗なデザインのシートマウントやチェーンガード、オイルタンク下の電装ケースはアルミで造作し、その肌面にペーパーを当ててヘアライン風にフィニッシュ。クロームで押し通さずアルミとのコントラストを取ることで、上品さを保ったまま高雅なしらべを奏でている。

「シートフレームはオーナーさんが他店さんの写真を送ってみえて『このような感じで』っていうオーダーだったんです。なのでそこに許可を得て、全く同じのは作れないので僕なりにアレンジを加えてますね」
この、わざわざ同業者に許可を取るところが実に『らしい』マナーだ。相手をリスペクトするからこそ有耶無耶(うやむや)にはせずに面と向かって言葉を交わす。こうした実直な性格が氏のチョッパー製作の真髄にある。

ナロードフォークはこのチョッパーのために設計したもので、そこにワンオフハンドルを装着。ガスタンクはピーナツタイプをベースに幅を詰め、リアフェンダーはお家芸のリアエンドを若干カチ上げたシェイプに成形。
マフラーのライン取りも見過ごせない箇所で、フレームパイプと併走するレイアウトに死角はない。

「この車両に限らずですけど、よく作ったなと思います。いつもですけど(笑)」。加藤さんのコメントには、この一台だけではなく、常に他も含めてというニュアンスがある。
YAMAHA SR500 1987 DETAIL WORK

FRONT FORK
エクステンドさせたナロードフォークはこのチョッパー用にイチから設計。タイヤサイズ限界で製作された。

GAS TANK
ピーナツタンクの幅を詰めてセット。塗装はオーナー希望のグラフィックで加藤さん自らがペイントに当たる。

FOOT CONTROL
フットクラッチ&ハンドシフトの組み合わせ。ブッシュ代わりのカラーは真鍮製で、シフトノブはアルミ削り出し。

ELECTRICAL BOX
バレル型オイルタンク下に電装ケースを配備。フレームクロームメッキの輝きと対比させるためアルミで作製。

SEAT
スリムな車体にフィットするシート周り。アルミ材を用いたシートフレームは12mmの丸棒2本を曲げて溶接。

MUFFLER
オーナーが頭を悩ましそれをカタチにしたマフラー。エンド部はハンドルクランプ同様に差し込み風に措置。
BUILDER’S VOICE
THE WACK CUSTOM MOTORCYCLE
| 住所 | 岐阜県関市東田原489-4 |
|---|---|
| 電話 | 0575-48-0428 |
| FAX | 0575-48-0428 |
| SHOP | THE WACK CUSTOM MOTORCYCLEのショップ紹介 |
| 営業時間 | 10:00 ~ 20:00 |
| 定休日 | 月曜日、第2・4日曜日 |

H-D FXE 1976
H-D FX 1977






















