
H-D FL 1940
STOOP MOTORCYCLES
排卵時に絞り込む
ホタルの局部麻酔
カスタムショーには出展している。だけど、毎回よそとは明らかに毛並みが違っている。もちろん、この手のオールドチョッパーのジャンルにはたくさんのショップが軒を連ねてはいる。
でもだ。『ストゥープ』のそれは、見る者をググッと惹き込む力からしてどこか様子がおかしい。気付けば、得体のしれない媚薬を局部に塗り込まれてしまってる感がある。
決して分かりやすいカスタムではない。でも例えそうだとしても、「なんだか良い」。プロアマ問わずにそんな感想が漏れ出てくるのがチャームポイントだ。
理屈をこねるんじゃなしに、感覚一本勝負。だからこそ、このテイストが刺さる人にはぶっ刺さって抜けないし、それが致命傷になってしばらくは熱に浮かされてしまうという特典まで付いて回る。
スウェーデンのサーティーズのフレームに、フリスコチョッパーズのナックルモーターを積んだ劇物。スタートからしてマニア垂涎のセットアップだが、肝心のモーリーこと生森(いけもり)さん本人にその気は全くない。
「このエンジンはたまたま見付けて買っちゃったんだよね。でも興味はあったけど、エンジンあったぜ! みたいのは別になくて、タイミングよく出て来たから買っただけ。昔からその辺は通って来てるけどにわかだから(笑)」
飾らない言動がいなせだ。フロント周りはバーニーズ製ステムに、8インチオーバーの41φナローフォークを装着。次いで前後21/18インチホイールやライザーはどこかのヴィンテージの名品を使うが、氏にとってそれがいくらでどこ製かは特別重要ではない。判断基準はカッコいいかどうか、ただそれだけ。
今回リアフェンダーのステーはインドネシアの友人KEDUXからもらったもので、その使用は最初から決めていたことだと言う。そこで、だったら他の部分も好きな人にお願いしたいと、塗装は新潟のライズに任せ、ピンストはHoodoo Man、シートはダルマに依頼。同じ度数で酩酊できるとびっきりで脇は固められた。
ひと言で、プロが過ぎている。うんちくを語らない見てくれのみの探究はさっき言った。それにプラスして、理想を追い求めるその姿勢である。実は昨年末のカスタムショーに出展後、すぐにハンドルとマフラーは毎度のごとく休日返上で交換されている。それは、単純に変だったから。
納得いくいかないの話ではなく、変だったからやり直しただけと言われてしまうと、とてもかなわない。蛍の光が流れ出し、そこで試合終了である。
HARLEY-DAVIDSON FL 1940 DETAIL WORK
HANDLE
おそらくどこかのヴィンテージパーツとおぼしきライザーにSTOOPオリジナルのXRバーを合わす。
GAS TANK
全体のバランスを見てスポーツタンクを最良な箇所にマウント。Hoodoo Manによる紫のピンラインが入る。
PAINT
黒に見えるが実際はダークパープルメタリック。塗装は新潟のライズが担当し、ピンラインはHoodoo Man。
MUFFLER
カスタムショー出展後に現在のダウンタイプのターンアウトに変更。ハンドルの交換と同時にチェンジされた。
SEAT
肉厚のぷりっとした質感を醸すダルマによるシート。地は赤レザーで上位の手法を用いて味わいを増している。
FENDER STAY
ステーは友人KEDUXからプレゼントされた一品。トゥームストンテールにラッキーダイヤモンドの彫金が入る。
OWNER’S VOICE
STOOP MOTORCYCLES
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