H-D FXSTD 2001
D-club Custom Ranch
本地で染め上がる
新潮流のインパクト
2000年前後に、本国アメリカで爆発的人気を博したカスタムスタイルの「ニュースクールチョッパー」。ハイパフォーマンスなエンジンに、最新のパーツや技術を駆使して製作された現代版チョッパーとも呼べるオリジナルスタイルは、当時一世を風靡。またそれは、ジェシージェームズというカリズマを筆頭に、多くのカスタムビルダーを輩出したモニュメンタルなカスタム最盛期であった。
そのニュースクールチョッパーのスタイルに魅了され、以来気位高く、一貫してあの華やかなカスタムを作り出しているのが鳥取県の『Dクラブカスタムランチ』だ。最近はオールドスクール系のオーダーの方が多いと主人の足立さんは言うが、やはり勝手知ったるこのニュースクールには特別な思いが宿っている。
「古くは僕らの若い頃のネスとかね。それでその後にジェシージェームズだとかあの辺が流行ったじゃないですか。その頃1998年よりちょっと前やったかな。アメリカのショーなんかにもずーっとよう行っとったんですわ」
氏の原点はそこである。現地でリアルタイムで見た色とりどりのニュースクールチョッパーに衝撃を受け、「こんなバイクを作りたい」という熱量をそのまま現在も手掛けるカスタムに注ぎ続けている。こうした雑誌やテレビではない現地に足を運んで得た経験値は、おのずと手掛けるチョッパーに精製された威光を添える。
こちらは、2001年のFXSTDソフテイルデュースをベースにしたもの。ワイドホイールをコンセプトにして、まず300ワイドタイヤを履かせるために二次駆動はJIMSのライトサイドドライブへと変更。タイヤをすっぽりと覆うディープフェンダーはワンオフで製作された。
「ただ丸いだけのブランクのフェンダーが売ってるんですわ。それをまあ加工していきながら、リブを付けていったりフェンダーストラットを中に入れたりして作ってます」。そして、ガスタンクも同じく単一で成形したもので、何枚かに切り出した鉄板を溶接でつないで調(ととの)えている。
他に、米国アメリカンサスペンション製フォークや、アクトロニクス製トリプルとフォワードコントロール。PM製ホイールにキャリパーなど、良質な米国パーツで構築。ワンオフパーツとこれら信頼に足る既成品を組合わせ、自社で行うカラフルなパウダーコーティングも組み合わし、爛漫とフィニッシュ。そこには個性を超えた、個人主義的な気概のようなものがゆるやかにたゆたっている。
HARLEY-DAVIDSON FXSTD 2001 DETAIL WORK
HANDLE
当時を象徴するスタイルの一つとなるワイドバー。ライザートップにチョッパーズインク製44マグナムを装着。
FRONT FORK
フロントフォークはアメリカンサスペンション製を選択。トリプルツリーにアクトロニクス製を合わせる。
FRONT WHEEL
PM製23インチホイールにディープフェンダーを設置。ホイールのパウダーコートは自社でサービス展開するもの。
GAS TANK
切り出した鉄板を溶接でつないで調える。外装はニュースクールを雄弁に描写する鮮やかなツートンに塗装。
OPEN PRIMARY
プリモの3インチオープンベルトをチョイス。フォワードコントロールはアリゾナにあるアクトロニクス製。
REAR FENDER
フェンダーストラットを一体成形としたワンオフ箇所。ホイールとプーリーに自社のパウダーコートを施す。
BUILDER’S VOICE
D-club Custom Ranch
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