ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

YAMAHA SR500 1986
2%ER

March 15th, 2020

誰が乗っても疲れない
自家用10インチオーバー

SR愛が止まらないまではまだいい。しかしそこからグングン加速していって第一線をひた走り、気付けば日本を飛び立ち東南アジアを視界に捉えて活動するスケールでかめなショップが、このレぺゼン関西のツーパーセンター。

「基本’70年代のスタイルなんですけど、北カリフォルニアの『ノーキャル』の要素を入れてます。フロントが立ち上がったハイチョッパー的な感じを僕なりにアレンジしてる」

ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

店主山口さんの愛車であるSRは、ロングツーリングに行くことを一番に考えて作ったものだと言う。メチャクチャ乗りやすく疲れないことを頭に置いて、フォークの長さとリアショックの動きを決定。それにプラスしてホイール径とタイヤを厳選することでスムースなハンドリングを入手した。曰く、自分の中に絶対的な数字があり、それ通りに作ると誰が乗っても全く疲れないと話す。

ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

「言うたらリム幅とフロントタイヤのでかさ、あとリアショックの1Gって座った時の沈み込みの量でこの手のチョッパーはほんまに大きく乗り味が変わる。まあその辺ですかね。あとはフォークオイルを僕なりブレンドでちょい硬めにするとか」

フォークは同店オリジナルの10cmロングインナーチューブと15cmロングをジョイントした25cmロングの10インチオーバー。そこにチークバー(スタビライザー)を取り付けねじれを防止して走行安定性を確保する。

ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

「タンクはフレームに溶接してるんですけど、まあ溶接学んではる人なら誰でも分かるんですがここってクラックが入りやすいんですよ。メインチューブがオイルタンクでタンクにはガソリンが入ってて、熱いのと冷たいのになりますから」

ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

温度変化がある場所は比較的割れやすい。そこでフレーム側にザブトンという鉄のパッチを貼り付け、同じくタンク裏面にも貼付。その二つを振動逃がしを確保した千鳥溶接で仕上げることで優れた耐久性をモノにした。

「ホイールとかはあんま力入れてないんすよ。この辺をあんまカッコ付け過ぎてまわりに本気出したって思われたらかたんので(笑)。まあ遊びのバイクですから」

ヤマハ SR500のロングフォークチョッパー1986年式

自分の足バイクだからこそ頑張って作りました感は出したくなかったそうだ。でも、実は今回初めて本気のペイントを自分でしてみたり、またタンクの作りに象徴される入念な手法など、どこを見てもおろそかな部位は見付からない。攻めどころと引きどころ。かなりデリケートなこの両者の巧みな使い分けが、芯を食った男の野性的な第六感である。

YAMAHA SR500 1986 DETAIL WORK

ヤマハSR500ロングフォークチョッパーのハンドル

HANDLE

ハンドルは大事に持っておいた’70年代のデッドストック。近々レプリカを製品化しようか検討中とのこと。

ヤマハSRロングフォークチョッパーのフロントフォーク

FRONT FORK

オリジナルパーツの10cmロングインナーチューブと15cmロングを接合。10インチオーバーのフロント周り。

ヤマハSRロングフォークチョッパーのガスタンク

GAS TANK

スポーツスタータンクをフレームに溶接してモールディング。クラック防止の加工を施し耐久性を保持する。

ヤマハSRロングフォークチョッパーのフットステップ

FOOT STEP

ステップは同店人気商品のミッドハイステップ。外装からフレームまでのペイントは山口さん自身による力作。

ヤマハSRロングフォークチョッパーのシート

SEAT

シートは米国のスワップミートで面白かったから買ったという一品。その雰囲気に合わせてシッシーバーを製作。

ヤマハSRロングフォークチョッパーのリアエンド

REAR END

ホイールは前後共に18インチを装着。ショックはヘイゴン製310で、マフラーは家具用を流用してワンオフ。

BUILDER’S VOICE

2%ER

住所 滋賀県大津市松山町6-3
電話 077-526-7016
FAX 077-526-7016
SHOP 2%ERのショップ紹介
営業時間 11:00 ~ 20:00
定休日 水曜日