ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

H-D FLH 1977
MOTORI GARAGE

December 18th, 2018

秋の陽光でときめく
手加減ありのお約束

納車を間近に控えた、とある平日の午後。仙台のモトリガレージに足を運ぶと、そこには、まるでタンクにMOTORI GARAGEと描いてあるかのいかにも『らしい』撮影車両が出迎えていた。やり過ぎずさらっと。これ以上の形容が見付からないほどに自然体なFLHは、秋めいた陽の光を浴びると柔らかく、艶やかな輝きを帯びた色気がある。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

「最初はフルオリジナルっぽいFLHだったんです。お客さんが’77年生まれの人でこれも’77年式。じゃあローンも通るならカスタムしてしまおうかっていうノリでしたね。まあ何年も前からある程度こうしたいというのがある人で、そこに寄せていった感じです」

実際仕上がったカタチとは若干違うところもあるけど、FLHの良さと相手の希望を合体させたカスタムバイクです、と店主の鳥居さんはいつもの人当たりの良さでそう話を続けた。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

さて、今回のポイントはどこだろう。単刀直入に尋ねてみると、ノーマルを崩し過ぎないところだと氏は言う。なんとなく純正であったようなバイクが狙ったテーマだ。

「元々付いていたパーツという意味ではないですけど、ノーマルパーツは結構使ってる。同年代のローライダーのタンクであったり、アイアンのリアフェンダーだったり。フォークもパンヘッドのグライドフォークをオーバーホールして付けてます」

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

そこにワンオフのハンドルや吊るしのオンエニイサンデー製ストラットなどを織り交ぜて『味』を調整。ノーマルパーツだけ、ワンオフパーツだけではなく、幅広い選択肢を柔軟に活用することで旨味を引き出す手法は同店の専売特許。こうした視野の広さはカスタムの深みに直結する。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

「手こずったところですか? それやばいな、俺触ってないから(笑)。まあ基本的に古いパーツで構成してるんで、それをまともに使えるようにレストアしていってという感じですね。フォークやホイールの足周りだったり」

鳥居さんはカスタムのプロデューサーであり、ショップの代表である。お客さんと話を詰めて理想形をまとめ上げ、それを手練れの現場スタッフへと落とし込む。もちろん自ら手を動かすこともあれば、信頼を寄せるメカニックに一任することもある。しかし、すべての采配は氏が振るい、心を砕く。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のチョッパーカスタム

無事に撮影を終えた数日後、モトリガレージのインスタグラムにはこのバイクの納車風景が載っていた。そこには、初めてのジョッキーシフトをいきなり乗りこなすオーナーの姿が、秋空にときめいていた。

HARLEY-DAVIDSON FLH 1977 DETAIL WORK

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のハンドル

HANDLE

ライザー一体のハンドルはワンオフ。造形のみならず跨った時のライディングスタイルも見栄えが良いパート。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のフロントフォーク

FRONT FORK

グライドフォークをオーバーホール。ライトは市販のベイツタイプで、ブレーキはハイドラグライドのドラム式。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のガスタンク

GAS TANK

タンクは同年代のローライダー用タンクを装着。同系色で入るスキャロップ柄はピンストではなく塗装で対応。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のオープンプライマリー

OPEN PRIMARY

オープンプライマリー内のフットステーは鉄でワンオフ。ツイステッドのシフトステーがアクセントになる。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のマフラー

MUFFLER

マフラーはパウコのエキゾーストパイプに、お客さんが持ち込んだサイレンサーを接合。ダウンマウントとした。

ハーレー ボバーショベル FLH 1977のリアフェンダー

REAR FENDER

リアフェンダーはアイアンスポーツ用で、ストラットには一体感の高い千葉のオンエニイサンデー製を選択。

BUILDER’S VOICE

MOTORI GARAGE

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