ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

HARLEY-DAVIDSON FL 1966
SURE SHOT

January 30th, 2018

緻密にもぎとる
技巧のスナイパー

「まず全体のバランスが美しいこと。かつディティールに隙がないこと、っていうのは絶対ですね。今回はナロースタイルにしたので、全体の幅をエンジン幅ぐらいに収めてる。まあキャブだったりステップはどうしてもその枠から出てしまってますけど」

徹底した作り込みに加えて、研ぎ澄ました『デザイン』が武器になるシュアショットのアワードマシン。昨年のホットロッドカスタムショー2017で、国内外合わせて3つのピックを奪取した世界水準の一台だ。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

今回は得意のデザイン力を発揮したボディシェイプに、3つの見せ場が用意された。まず1つ目は、VLフォークがベースのフロント周りである。

見ての通り、可能な限り狭めたフォーク幅に、トップにガスショックを用いたスタイリングが光彩を放つ。これは、本来左右で8つあるスプリングを2つで機能するようにモディファイしたもので、見た目と乗り心地の双方を踏まえた設計だ。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

「もともとはダンパーが付いてるんですけど、みんなカスタムするときはシンプルにしようと外しちゃうんですよ。でもそれだと、コーナリングの時なんかフロントが暴れちゃってどうしようもない。それでこのガスショックを付けて対処してるんです」

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

2つ目は、フレームダウンチューブのナローウィッシュボーンだ。「地味にナロードしてる」、と代表の相川さんが言うそこは、よく見ればアイアンスポーツと同じレベルにまで狭められている脅威のセクション。フロントフォーク幅に合わせてデザインし、下部の鋳物周りもすべてリメイク。ナロースタイルを突き詰めた結果が、クレイジーなまでのプロポーションを生んでいる。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

そして最後に、タンクシフトだ。タンクサイドでは飽き足らず、どうせやるならタンクの中に埋め込んでしまおうと、左右1:2の分割タンク内に挿入。エンジンマウントにリンケージの主軸を作り、あとは何食わぬ顔で可動。そもそもの発想もそうだが、真ん中ではなく敢えて1:2とオフセットした位置にマウントするデザインや、アルミカバーのアクセントなど、一事が万事、もはやお手上げである。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966

傾向と対策。最初からアワードを獲りにいったマシンだそうだ。そこでまず山を張ったのは、『アルミ』と『ツインキャブ』。近年のトレンドから予測したポイントを押さえた上で、最後は、シュアショットらしく。腕に覚えのあるショップの本気は、こうも鮮やかに勝利をたぐり寄せてしまう。

HARLEY-DAVIDSON FL 1966 DETAIL WORK

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のハンドル

HANDLE

鋳物専科のFORK製バーとライザーはフロント周りに合わせてナロード。操作性の高いハンドル周りを形成。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のフロントフォーク

FRONT FORK

VLフォークをナロード。ガスショックを用いて8つから2つのスプリングに減らして可動。性能も確保する。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のガスタンク

GAS TANK

真ん中に比べて難易度の上がる1:2に分割したガスタンク。埋め込んだシフト周りはアルミプレートでカバード。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のエンジン

ENGINE

エンジンにリンカートDC10を2基掛け。キャブボディの穴加工とシャフトの作り直しで左右対称にセット。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のマフラー

MUFFLER

アイキャッチにもなるリアのとぐろ形状は前後マフラーの等長も考慮した部位。塗装はシックなセラコート。

ハーレーカスタム ショベルヘッド FL 1966のリアフェンダー

REAR FENDER

18インチ×4.5の幅広タイヤと僅かなクリアランスでバランスするフェンダー。ステーの造形にも抜かりはない。

BUILDER’S VOICE

SURE SHOT

住所 千葉県八街市八街へ199-1123
電話 043-312-0900
FAX 043-312-0901
SHOP SURE SHOTのショップ紹介
営業時間 10:00 ~ 20:00
定休日 水曜日、木曜日

RECOMMEND POSTS