
H-D FLH 1959
PRIDE ROCK MOTORCYCLE
一周回って迎え入れる
熟成させた思い出の孤影
圧倒のオールドチョッパーである。迫力のトリプルZバーに、マッシブな10インチオーバーの41φワイドフォーク。危うい気配をさらすガスタンクとクレイジーフランクの絶品なるセットアップ。
こうした’60年代後半の毛色を持つチョッパーを扱わせたら、『プライドロック』は頭ひとつ抜きん出ている。

「ある程度僕がやりたいようにやらせてもらった感じでしたね。ガスタンクも15年前ぐらいに手に入れた時はあまりピンと来なかったんですけど、今見るとカッコいいなって」
一周回って格好いい。そんなある意味熟成させたタンクを活かして、この風合いに合うように各外装に取り掛かった。
ハンドルのトリプルZバーはヴィンテージパーツではなくワンオフしたもので、外面はガスタンクのヤレた表情を基準にしてエイジング。作り手の大脇さん曰く、作るのはだいぶ面倒くさいですよ、と複数回に渡りパイプをつなぎ合わせた労苦は推して知るべしだろう。

シッシーバーも痛烈だ。オールドパーツの名品、チーター製をイメージしたそれも、単一で造作した新品である。説明を聞かなければヴィンテージと見紛うリアルな質感は、エイジングの技が持つ奥深さを内包したものだ。
「エイジングと当時物を織り混ぜてこの状態のままアメリカから引っ張ってきた感じを狙っている」という氏の思惑は見事に貫通している。

加えて、周囲に巻いたチェーンが特点のフットボードやマフラーの加工。
一方で、知友である韓国のシェイクピストンモーターサイクル製チェーンガードに、金属造形作家ツネナガ製サイドスタンドやミラーといった独創的なパーツを同じ肌感にととのえた上で組み合わせ、シナジーを生んでいるのも巧みだ。

前後19/16インチのホイール選択も同店固有のもの。ロングフォークを作る場合、フロント21インチはあまり選ばずに19インチが主流。そしてリアは15か16インチが定石である。
これまで幾多のチョッパーを吟味してきた中で、この辺のサイズ感が一番落ち着くもので、氏の描くビジョンを最大化させることが出来る組み合わせだ。
「ロングフォークがずっと好きなんでテンション上がる仕事だったなって。僕が乗りたい感じでフィニッシュ出来ましたね」

プライドロックのチョッパー乗りはよく走る。西へ東へと、旧車だからといってお構いない。そしてこの数百キロを走破する事実が、ヴィンテージチョッパーを扱うショップの抗しがたい説得力である。
HARLEY-DAVIDSON FLH 1959 DETAIL WORK

HANDLE
圧巻のトリプルZバー。エッジを立てた接合もさることながら、経年劣化の質感を演出したエイジングも見ものだ。

GAS TANK
15年ほど前に入手したがお蔵入りとなっていたタンクを重用。久しぶりに見た時の格好良さに惹かれたと話す。

ENGINE
ストックモーターに、フットボードはフチにチェーンを巻いたワンオフ。キックペダルは同店のオリジナル商品。

SEAT
レザーとチンチラを合わせたダブルシート。フチを編み込み雰囲気を増幅。レザーワークはメイカーズボムが担当。

REAR FENDER
現行のクレイジーフランクを加工した後にエイジング。外装のペイントとエイジングは福島のイザナイの仕事。

SISSY BAR
全体の印象に合わせたサビ感が秀逸なシッシーバーも単一製作。ツイスト頂点に付くデビルテールがポイントに。
BUILDER’S VOICE
PRIDE ROCK MOTORCYCLE
| 住所 | 愛知県名古屋市中川区吉津5-301 |
|---|---|
| 電話 | 052-431-3555 |
| FAX | 052-431-3555 |
| SHOP | PRIDE ROCK MOTORCYCLEのショップ紹介 |
| 営業時間 | 10:00 ~ 19:00 |
| 定休日 | 月曜日 |

TRIUMPH T140V 1976






















