ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

HARLEY-DAVIDSON FL 1970
INDIAN ORANGE MOTORCYCLE

August 17th, 2017

コーナリングヘッズ横目に
今宵もマイクネスフィーバー

初めて店内に足を踏み込んだ時に、ああ、と思ったショップだ。ほど良くボリュームを絞ったスピーカーから流れて来る、往年のジョーンジェットやソーシャルディストーションといったアメリカンオーガニックなメドレー。普段聞くそれとは違い、製作途中のチョッパーが並ぶ空間に響く彼らの歌声はまた格別だった。こっちの方が断然耳によく馴染む。

ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

久しぶりに顔を出した店内には、相変わらずのメドレーが、気持ちボリューム高めに流れていた。期待通りのシチュエーションにどこかほっとしつつ、早速、店主の小田さんに今回の’70年式FLを紹介してもらう。

「これは、要は走れるチョッパーにして欲しいというオーダーだった。コーナリングの楽しいチョッパー(笑)。オーナーさんがバイクに慣れるにつれて、もっとワインディングとかバンバンいけるようにしたいと」

ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

それを受けて小田さんが着手したのは、足周りのモディファイだった。まず、純正のFLタイプからスポーツスター1200S用のフォークに変更。3段階の減衰があってプリロードをかけれると一押しのパーツで、ホイールには軽量・高精度なサンダンス製エンケイを選択。キャリパーはフロントにグリメカ、リアにapレーシング製をセットして確実な制動力を確保した。

ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

「1200Sのフォークは賢く出来てるので安心して使える。このスタイルにハイパフォーマンス系のフォークを付けるとちぐはぐなものになってしまうけん、チョッパーにしっかりした物となるとちょうど良いんですよ」

エンジンはストックで、キャブにFCRをチョイス。ヤル気のクリーナーカバーはアルミのワンオフで、より多くの空気を取り込んで出力アップを図る、若干のラムエア効果も狙ったものだそう。そしてリアショックはショート丈ではなく、米国が誇るワークスパフォーマンス製の12.5インチで、走りに振ったコンセプトにブレはない。

ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

「今回はスタイルというよりも走りかな」、という言葉通り、『やり過ぎ』で知られる氏にしては比較的おとなしめなシルエットだ。タンクは汎用ピーナッツタイプを加工して、フェンダーもトライアンフ用をショートカット。ハンドルとマフラーはワンオフながら、いつもの執拗な攻めは鳴りを潜める。

ハーレー ショベル FL 1970のチョッパーカスタム

しかし、折り畳み式のトリッキーなサイドナンバーの作りに、唯一、その片鱗を覗かせた。そこでたまらず畳みかけると、「あんまこういうパーツは押したくない(笑)」とひと言。とは言え、ファンは、貴方のこうした作り込みに夢を見る。

HARLEY-DAVIDSON FL 1970 DETAIL WORK

ハーレー ショベル FL 1970のフロントフォーク

FRONT FORK

チョッパーとの相性が良いと小田さんがオススメするスポーツスター1200Sのフォークをストック長で装着。

ハーレー ショベル FL 1970のガスタンク

GAS TANK

ワッセルのピーナッツタンクのトンネルを加工してマウント。ペイントは山口の420カスタムズによるもの。

ハーレー ショベル FL 1970のエンジン

ENGINE

エンジンはストックでキャブにFCRを付けた本気仕様。カバーはアルミのワンオフでラムエア効果を狙った形状。

ハーレー ショベル FL 1970のマフラー

MUFFLER

アイキャッチに利く有機的なラインを描いたマフラー。ペイントの派手さに合わせてホワイトカラーで統一。

ハーレー ショベル FL 1970のリアホイール

REAR WHEEL

軽量・高精度のサンダンス製エンケイ18インチをセット。キャリパーはapレーシングで安心の制動力を確保。

ハーレー ショベル FL 1970のサイドナンバー

SIDE NUMBER

精緻に作り込まれたナンバーステーはピンボルトを抜けば折りたためる仕様。細やかな仕事はさすがである。

BUILDER’S VOICE

INDIAN ORANGE MOTORCYCLE

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