ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

H-D FLH 1961
NAVY’S CUSTOM CYCLE

June 26th, 2021

思いもせずにめぐり合う
ラグジュアリーとの抱擁

「まあ一番最初はオーナーさんがああしたいこうしたいと(笑)。その中でジョッキーシフトが指定だったんです。そこでノブをどうしたいってなった時に、本人があのティファニー社のヨーヨーを見付けてきたんですよ(笑)」

ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

ハーレーシーンとは無縁ともいえる、まさかのラグジュアリーブランドからの転用である。さすがにこの業界にどっぷり浸かりきった店主の紺野さんにしてもその発想は斬新だったらしく、「おお良いじゃん、面白いじゃん(笑)」と快諾。そしてそこからこのパンヘッドの作業はスタートされた。

作り手は、どんなカスタムのオーダーに対してもスピーディーかつ、テクニカルな作りを取り入れスタイリッシュにまとめあげる紺野さんである。今回もその堅調な手並みが発揮された一台と思いきや、意外なコメントが返ってきた。

ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

「それが凄いんです。僕の作り物は一切ないと言っても過言ではないぐらい作ってないです。タンクのマウントとジョッキーのシフトレバーぐらい。ほとんど既製品です。逆に凄くないですか(笑)」

確かに凄い。まず得意の帯刀を鞘から抜かない忍耐力もそうだが、既成パーツでここまで首尾よくととのえたスタイリングが目を引く。フォークやガスタンク、リアフェンダーなどの一切は、誰もが手に入れることの出来る汎用パーツで固められた。

ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

「なんて言うんだろう。やっつけ感を出してくださいっていうオーダーだったんですよ。だから既成のパーツをただぽこぽことくっ付けていくだけ。あとはオーナーさんが自分の家でちょいちょいいじくれるような感じですかね」

なるほど、自身も有資格者であるオーナーに合わせてしつらえたものでもあるようだ。しかしやはり、市販パーツを使ってのこの鮮やかなマシンバランス。同じ素材でも、プロフェッショナルが手をくだせばこれほど熟(こな)れてしまうんだからかなわない。

ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

さて、勘の良い人ならこのカラーリングが何から来ているものかはもうお察しだろう。そう、ティファニーを象徴するティファニーブルーである。オーソドックスなチョッパースタイルに映えるターコイズブルーの上品な色つや。このパンヘッドには、控えめながら、胸にふんわり響くような存在感がある。

ハーレー パンヘッドの王道チョッパー FLH 1961年

「別にオーナーさんティファニー愛好家ってわけじゃないですよ。でもそこから形とかをトータルで決めていきましたね。最終的には色もティファニー寄りにしてますから(笑)」

HARLEY-DAVIDSON FLH 1961 DETAIL WORK

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のハンドル

HANDLE

当初はシックスベントバーを装着。しかしいつの間にかオーナーの手でエイプハンガーに変更されていたそうだ。

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のフロントフォーク

FRONT FORK

フロントフォークのアウターチューブは純正で、インナーを4インチ延長。ヘッドライトは汎用のV-TWIN製。

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のガスタンク

GAS TANK

ガスタンクも既製品をそのまま使い、マウント位置のみ製作。色はいわゆるターコイズのティファニーブルー。

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のシフトノブ

SHIFT KNOB

ノブにはティファニーのヨーヨーを使用。ここが起点となりカスタムが進み、最終的には鮮やかなカラーも踏襲。

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のマフラー

MUFFLER

エキパイは元々ベース車両に付いていた物を使い、トランペットマフラーは同じく汎用のV-TWIN製を用いる。

パンヘッドの王道チョッパー 1961年のリアエンド

REAR END

フラットフェンダーとテールライト、シッシーバーは全てV-TWIN製を使う。今回の外装のほとんどが既製品。

BUILDER’S VOICE

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