ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

H-D WL 1938
A.A.R.

December 7th, 2020

女性の影を重ねた
赤外のフラッティー

ハーレーの旧車系と現行モデルの両軸で威儀をただす、北陸金沢の『A.A.R.(エーエーアール)』。特に旧車のWLモデルに関しては、長年それに特化したパーツ販売を行い、全国の通人をアシストしてきた。今回はそんな店主自らが心を寄せるフラットヘッドエンジンがベースの一台である。

ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

「オーナーが女性だったんで、雰囲気が合うようにとか、乗りやすさとか、壊れにくさといったところを一応考えて作ったつもりです。年式的にエンジンが鉄ヘッドなんですけど、その辺も少し小さく見えるような感じにしたりとかですかね」

ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

ぱっと見では女性がオーナーだとは勘づけないほどの雰囲気がバンバンに出た’38年式WL。でもその言葉を受けて一点一点のディテイルに目を移していけば、確かにふんわりと、乗り手をイメージした作りから女性像が浮かび上がってくる。

スタンダードなボバースタイル。小手先の変化球に頼らない直球勝負のマシンは、純正のフォルムを活かしつつ、こなれた目分量のスパイスを加えて製作。「月並みですけど」と店主の宮崎さんは謙遜するが、この情緒ある気配をさらりと出せる作り手もそう多くはない。

ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

さて、各パーツに目を移そう。まずキャブは、コンパクトな印象を狙ってボディの小さいM16を選択。もちろん通常のWL同様の走りが楽しめるように万全のセッティングが施されている。そして電気系はノッキングをあまりさせないように自動進角に変更し、コイルは海外品ではなく信頼性の高い国産品に換装。一度コイルが飛んだ経験からアップデイトを計った箇所だ。

ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

「出先でひとりで止まってもらっても困るんで、そういうところは気を使ったつもりです。あとはわりと純正の箇所を残していますから悪いバイクではないと思いますけどね」

フロントフォークは’38年式純正のアイビームスプリンガーをそのままセット。前後ホイールには18インチを合わせ、ガスタンクは’30年代の純正品を装着。表面のペイントは当時の感じにして欲しいという依頼を受けて同店が塗ったもので、ホワイトのラインがやわらかな女性のおもむきをそっと引き出している。

ハーレー WLのボバースタイルカスタム  1938年

他に、シートはKRタイプのリプロ品を使い、フェンダーは社外のアーミータイプの後ろ側を外して取り付けたシンプルなものだ。またその上に付くラゲッジキャリアも社外品で、テールライトはクロッカーのレプリカをチョイス。厳選というよりは、深くしわの刻まれた経験値と感性で抽出したパーツ群からなるWLである。

HARLEY-DAVIDSON WL 1938 DETAIL WORK

ハーレー WLボバー1938年のハンドル

HANDLE

王道のボバースタイルに欠かせないフランダースタイプのハンドルは、センターを詰めてわずかにショート化。

ハーレー WLボバー1938年のフロントフォーク

FRONT FORK

フロントフォークは’38年純正のアイビームスプリンガー。ブラックカラーのヘッドライトは社外品を装着する。

ハーレー WLボバー1938年のガスタンク

GAS TANK

ガスタンクは’30年代の純正品。当時の雰囲気に合わせた塗装はA.A.R.が担当し、ホワイトのラインが映える。

ハーレー WLボバー1938年のエンジン

ENGINE

フットポジションをオーナーに合わせ、ストックエンジンはWL特有の牧歌的なやさしいフィーリングを持つ。

ハーレー WLボバー1938年のキャブレター

CARBURETOR

キャブに比較的ボディの小さいM16を使いエンジン周りをコンパクトに演出。ステップ周りは社外品を装着。

ハーレー WLボバー1938年のマフラー

MUFFLER

2イン1のメガホンタイプマフラーは社外品をセット。オーナーの好みを反映させたボバースタイルにまとめる。

BUILDER’S VOICE

A.A.R.

住所 石川県金沢市専光寺ワ59-1
電話 076-267-8511
FAX 076-267-8522
SHOP A.A.R.のショップ紹介
営業時間 11:00 ~ 20:00
定休日 土曜日

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