SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

SUZUKI GSX-R1100 1991
KURUMAZAKASHITA MOTOCYCLE

December 30th, 2019

アルミボディで貫く
沸点越えの上昇気流

年末最後の大一番。2019年の横浜ホットロッドカスタムショーに『車坂下』が持ち込んだ一台は、チョッパーでもボバースタイルでもなく、混じりけなしのカフェレーサーである。しかも、ベースに選んだのはかつて『世界最速のロードスポーツ』の異名を持ったGSX-R1100。瞬間、視界の隅が明るくなるようなショックとともに、頭の芯を驚きが走り抜けた。

SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

「元々カウルが付いているバイクでしょ。それでオーナーがウチに来てすぐにフロントに大きいカウルみたいなのが欲しいって言ってて、そっちの方が面白いかもねっていうのでスタートしたのかな」

当初からフロントカウルとリアカウルをつなげるフォルムを前提に考えていたと言う。そしてそればかりか、そこにガスタンクとシートも全部入れて一体化したようなカタチの構想を練っていたそうだ。

SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

「でも、変わったものとか誰も見たことがないようなものが出来そうだったんだけど、カッコ良いかカッコ悪いかで言ったらカッコ良くはないかなって。それで一体化に見せる感じは止めて、フロントとシートカウルをつなげるラインに留めておいた」

長年現場で培った判断に間違いはない。冷静にくだした結果オーライなシャープなラインに、磨いて魅せるアルミフレームの合わせ技がバチッと決まり、十全の質感を披露。生鉄(なまてつ)とフルポリッシュしたパートのスクランブルに目もくらむ。

SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

そして、つまるところ外装のカウルである。手順的にはまず、約18mmの丸棒でいったん枠を作り、そこにアルミ板を貼っていって成形。『手間を惜しんでいたら良い物は絶対に出来ない』、という気概を胸に鈑金された、いわば漢(おとこ)のラプソディ。

また、表からも裏からも盛大に溶接したことでの『歪み』の修正もかなりのもの。つないで叩いてハイ終わりといった単純なものではなく、カタチを整える場面にこそ作り手の力量が問われることもある。

SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

一方、フロントカウルのアールも忘れちゃいけない。ビルダーの野呂さんをして、「この作業が一番難しかったかも」、と言わしめるそこは、位置合わせで枠づたいにアルミ板を曲げてからのスタートが長い。狙った丸さを出すために、直線的な鉄板をつないで叩いて成形してのエンドレスな闘いは決まって延長戦までもつれこむ。

SUZUKI(スズキ) GSX-R1100 のカフェレーサー

作り手の熱量が沸点に達した集大成。鮮やかなフォルムもさることながら、そこには、骨の芯までズシリと響く威力がある。

SUZUKI GSX-R1100 1991 DETAIL WORK

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のフロントカウル

FRONT COWL

リアカウルにつながるフロントカウル。丸棒で形成した枠づたいにアルミ板を溶接でつないでならして成形。

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のガスタンク

GAS TANK

タンクもアルミでワンオフ。両側に彫金とシルバーリーフを施す。溶接で歪むガスキャップ周りも丁寧に処理。

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のマフラー

MUFFLER

ドラッグレース用を短くし、曲げ直して設置。4つの口の部分に綺麗に収まるようエキパイは作り直されている。

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のスイングアーム

SWING ARM

ノーマルスイングアームをフルポリッシュ。左右に渡るアーチ状のパイプはデザイン性を高めるオーナメント。

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のエングレイビング

ENGRAVING

スイングアームに『GSXR』と唐草柄の彫りが入る。ウラウズ製ステップに、ナンバーステーの作りもそつがない。

SUZUKI(スズキ) GSX-Rカフェレーサー のシートカウル

SEAT COWL

フロント同様に枠づたいにアルミ板を貼って成形。内部にETC用スペースを確保。シートはスカンクが担当。

BUILDER’S VOICE

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