YAMAHA SR400 2001
LAMP CYCLE
インスタに上げたい
誰もが羨む理想のフレーズ
バイクひと筋ウン十年の頑固系には出て来ない、なんともやわらかな色味のSRである。手掛けたのは、このカラーリングを思わす爽やかな印象のランプサイクル店主の松隈さんで、「VMX(ヴィンテージモトクロス)スタイルのSRを」、というオーダーを受けて完成させたものだ。
同店のカスタムを語る前にまず店主の特徴を押さえておこう。ずばり、清涼飲料水的な弾ける爽やかさを持つ反面、かつて本気中の本気が挑むプロのオートレーサーを目指した野武士肌。だからなのか、手掛けるカスタムには不思議とどこか一本芯の通った男ぶりがある。今回もポップなカラーリングに身を包むものの、そんな相反した印象を醸すから不思議だ。
「カフェサンテリアというオシャレなカフェのオーナーさんに、お店の看板バイクを作って欲しいと依頼を受けて作らせてもらった。『飾り』も『乗り』もどっちも出来るようにとのことだったのでそうさせてもらってます」
その解答がこれである。『飾っても良し乗っても良しのSR』、と表現されて異論を挟む余地は無い。作り手の感度の高さが現れた、見るもスタイリッシュなフォルムである。また、公私共に良くしてもらってると言うオーナーへの、目いっぱいの感謝が詰まってるかの手厚い仕上がりだ。
「レーサーとして作った方がシルエットが美しいというのがあったので、その’70年代のモトクロッサーを意識して作りました」、と氏はかつてのバックボーンにちなんだ説得力のあるコンセプトを語る。
前後ホイールは21/18インチとされ、フロントは元々ディスクブレーキだったのをドラム化。その年代のフォークごと移植した物だ。そして、フロントとリアフェンダーにはハーレー用を使い、頭で描いた通りのスタイルにフィニッシュ。また、リアショックはデイトナ製ながらビッグスクーター用をセットするなど自在なアイデアをも披露。すべてを一品物で構成するのではなく、既存パーツと豊富な引き出しに収めたアイデアを使い分けたVMXスタイルだ。
ある日の深夜12時近くに、本当に偶然、そのオーナーが営むと言うカフェに行く機会があった。すると、普段は10代からの若い子で賑わうそこにショーアップされたバイクに向かって、スマホを向ける子を発見。たまらず変質者と思われないよう用心しながら訊ねてみると、「インスタ用に撮ってるの。だってカワイイやんか」。言葉を失うほどに届く一瞬だった。
YAMAHA SR400 2001 DETAIL WORK
FRONT FENDER
ハーレー用のフェンダーを使い装着。ブラックで締めた丁寧な作りのマウントステーに作り手の温度が現れる。
FRONT WHEEL
フロントを21インチ化してIRCのブロックタイヤをセット。ブレーキはディスクからドラムに変更している。
GAS TANK
モーターガレージグッズ製を使い装着箇所を変更。爽やかなベースカラーにミスターGによるピンラインが入る。
MUFFLER
マフラーはm&m’sのアップタイプをチョイス。クロームメッキとクリーム、外装のポップカラーが調和する。
REAR END
リアは角度に配慮してループフレーム加工を実施。ハーレー用フェンダー上のワンオフシートはスエード材。
REAR SHOCK
360cmのリアショックはデイトナ製のビッグスクーター用。ジャンルレスな選択の幅が同店の強みとなる。
BUILDER’S VOICE
LAMP CYCLE
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