
H-D FL 1966
ROGUERIES METAL WORK
わんぱくな後輩へ贈る
薔薇挿しのロングフォーク
危うい気配を全面に押し出したロングフォークチョッパー。製作したのは宮城県角田の首魁、『ログリーズメタルワーク』の齋さんだ。
「オーナーは地元の後輩なんですけど、ジャイアンみたいな見てくれで、わんぱくそのものなんですよ。それに似合うように作ったんです」。
取材日は初夏だというのにタートルネックを着ているかの如く、首から袖口までゴリゴリの人生観が刻まれた齋さんが、ちゃめっ気混じりに語り出す。

ショップ名にメタルワークと掲げるだけに金属加工を得意とするが、技術力におごらず、チョッパーから醸す雰囲気を重視する。その思想を顕著に表しているのがガスタンクだ。
「コック位置は変えてますけど、キャップはあの位置がいいんです。キャップを高い位置に持ってくれば容量は増えるけど、今っぽくなり過ぎる。古っぽさも不良っぽさもなくなるんで、あえてあの位置なんで」

遠目に見れば、確かにその通り。キャップを変化させないだけで古さと悪さが共存している。近くで見ると、薔薇(バラ)が埋め込まれているのが分かる。
ガスタンクを切り抜いてボックスを埋め込み、一度塗装をしてからドライフラワーを入れ、樹脂に気泡が入らないよう少しずつ何層にもわたって注ぎ込む。
さらにスムージングして再塗装。工程を想像するだけで、時間がかかったことが一発で理解できる。だが、手間がかかったことを隠すように「わんぱくな後輩なんで、そこはバラかなって」と、いつもの周りを包み込む笑顔でそう茶化す。

加えて手間がうかがえるのがフレイムスだ。「やりはじめると止まらなくなっちゃうんですよね」と、妥協できない性格がフレアの数と細かさに見てとれる。
製作にあたって、オーナーが指定してきたのはカチ上げられたマフラーのみ。あとはオーナーの外観からくるイメージをもとに、作り上げられた。

オーナーのハーレー歴はダイナに続いて2台目。アーリーショベルがベースとなったロングフォークチョッパーを手に入れて間もないというのに、いとも簡単に乗りこなす。
それもそのはず。急にバイクに乗りはじめたのではなく15年以上、カワサキZ1と付き合ってきた。空冷四発の至宝、Z1だけに、アーリーショベルではパワーが物足りなく感じるのではないだろうか。そんな懸念を払拭するように齋さんは言う。

「このルックスだけどストローカーを組んでて、排気量は1450ccなんです。だから走りも、乗ってる人もおっかないよ(笑)」
(文/野上真一)
HARLEY-DAVIDSON FL 1966 DETAIL WORK

HANDLE
ワンオフされたハンドルは手が混んでいる。パイプを繋いで繋いでと重ね合わせることでスリット状に形成。

FRONT FORK
フォークはアイアン33.4φの8インチオーバー。ヘッドライトは高い位置にヴィンテージライトをダブルで装着。

GAS TANK
「ちょっとシャレた感じ、ちょっと不良臭く」を具現化したガスタンク。容量を確保した上での不動のシェイプ。

MUFFLER
アップスイープはオーナー唯一の依頼ポイント。フォーク、シッシーバーを含む角度が絶妙なバランスを保つ。

SEAT
ジミードープが手掛けたムチっとリブ感があるコブラシート。リアフェンダーはローブローカスタムの輸入品。

REAR TIRE
カルマグ風デザインのリアホイールは、W&Wのアルミ削り出しでサイズは19インチ。タイヤはファイアストン。
BUILDER’S VOICE
ROGUERIES METAL WORK
| 住所 | 宮城県角田市尾山字引田20-2 |
|---|---|
| 電話 | 0224-87-8557 |
| FAX | 0224-87-8557 |
| SHOP | ROGUERIES METAL WORKのショップ紹介 |
| 営業時間 | 9:00 ~ 20:00 |
| 定休日 | 水曜日 |

H-D FXDXT 2001





















