ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

H-D SHOVELHEAD
COSMIC

August 24th, 2020

進化を嫌い、高次化する
幾層ものミルフィーユ

往年のFRISCO(フリスコ)スタイルを土台としたチョッパースタイルが深く根を張り、その震源として全国のカスタムラバーの間で特別視され続ける宮城県仙台市。かの地で、ことさら光量強く輝き続ける無双のチョッパーファクトリー、『コズミック』のブランニューがひとたまりもない。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

首尾よくストレッチされたリジッドフレームに、4インチオーバーのフロントフォーク。前後に21/18インチホイールをセットし、照準を絞り込んだ万全な位置にマスタングタンクやフラットフェンダーなどの外装を配備。そしてそこにディテイルのテクニカルな作りが合わさり、完膚なきまでの光景が広がる。

「丸っぽいガスタンクで、色もモノトーン系のこういうグラフィック。その辺はオーナーの好みだよ。まあ一番は乗る人のサイズに合わせて作ることだし、俺が作るんだったら今までやって来たようなFRISCOを思わせるようなディテイルにしたかったしね」

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

ディテイルはおろか、全体のマシンバランスもとろける。スキモノの間では今や神格化された突出のプロポーションは技量だけではなく、作り手の感性が多分に影響してくる。10代からアメリカンモーターカルチャーにどっぷり浸かってきた三浦さんのバックボーンに並ぶビルダーがザラにいないのと同様、この均整の取れたスタイリングを創出できる作り手もまた数少ない。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

例えばモール。ガスタンク下側とフラットフェンダーに縁取られたモールはデザインの一貫であるのはもちろんだが、わずかにエッジにボリュームを持たすことでバイク全体とのバランスを取っている。つるっとモールが無い状態と比較すれば明らかだが、その効果は高く、こうした人目に立たない箇所の『留意』と『感性』の磐石な波長が裏には潜んでいる。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

「最初はフォークの長さを決めて作り出したのかな。それに合わせてフレームが寝過ぎず取り回しもしやすくって。結局、走行性能と見た目の格好良さを兼ね備えたものを追求していくわけじゃん俺たちは。するとこれぐらいのサイズ感が調度良いんだよね」

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパー

氏のアーカイブに蓄積された最良のディメンションで設計された車体の取り回しは軽く、そのスムーズさはもはや中排気量バイクに近いものがある。そこに来て、懐には93cu.in.(1520cc)のビッグモーター。その乗り味が楽しくないわけがなく、さしずめ、オーナーが風を切った時の姿がどう映るのか。四の五の言ったところでFRISCOを語るにはそれがすべてだ。

HARLEY-DAVIDSON SHOVELHEAD DETAIL WORK

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのハンドル

HANDLE

ハンドルとライザー、トリプルツリーはオリジナルパーツ。同店のハンドル形状は全てオーナーに合わせた物。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのフロントフォーク

FRONT FORK

4インチオーバーのフロントフォークありきでカスタムを始め、走行性とスタイルを両立させたフォルムを形成。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのガスタンク

GAS TANK

マスタングをベースにしたガスタンク。下側の縁全周にモールをアクセントに入れ、わずかにボリュームを加える。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのスイッチハウジング

SWITCH HOUSING

精巧に作られたスイッチハウジング。FRISCOの力強さと、こうした周到な作りの融合がコズミックの真骨頂。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのマフラー

MUFFLER

快活なサウンドを奏でるミッドハイのターンアウト。マシンのサイズ感に合わせて吟味した長さと高さでセット。

ハーレー ショベルヘッドのフリスコチョッパーのリアフェンダー

REAR FENDER

フラットフェンダーの縁にもモールを付加。オーナーの希望で塗装はモノトーンカラーのグラフィックで彩る。

RIDING SCENE

COSMIC

住所 宮城県仙台市宮城野区岡田字南高屋敷19-6
電話 022-352-4322
FAX 022-352-4323
SHOP COSMICのショップ紹介
営業時間 13:00 ~ 19:00
定休日 不定休

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