
TRIUMPH T120R 1966
FONK MOTORCYCLE
動悸がとまらない
浪漫なるバステッド
「リジッドのチョッパーに乗りたいっていう話やったんで、’70年代のチョッパーとかディガーをベースにしてですね。あとは自分なりに考えて作った感じです」
港町神戸で醸成された作り手淡路さんの感性が、こんこんと脈打っている。古き情景をソースとしながらも、どこか先鋭的空気感を漂わせたフォルムのキレが冴え渡っている。

曰く、いろんなところからつまみ食いした欲張りな一台だそうだ。派手なのを嫌い、出来る限り情報量を抑えてシンプルに魅せる。それを元にして、直線的ラインと鋭角的造形を混成させたものへとつむぎ出された。
外装は、数年前から積極的に向き合うアルミ材を使い、ガスタンクとリアフェンダーをトレイシーボディを思わすシルエットに一体成形。
2mm厚の板を用いて、まず各パートを方眼紙に罫書いた後に、それをアルミ板から切り出してひとつずつ繋ぎ合わせるという昔ながらの手法で製作。アルミ固有の溶接時の歪みに留意しながら実務は行われた。

また、リアフェンダーを活かしてその上に載せる意外な仕様のため、シートカウルをラバーマウント化。直径約3cmのラバーを裏に6個配してクラックを防止し、シートもマグネットの脱着式として内部の配線などにアクセスしやすいよう整備性も確保する。

全体をエッジを効かせたデザインで統一したチョッパーのフロントには、ハーレー用ガーターフォークを厳選。偶然にもトライアンフ用にコンバートされていた物だが、そのままでは使用に絶えず、加工屋にて幅が出張り過ぎていた箇所を調整。
次いで、そのガーターフォークのスクエア型デザインのままに、ライザーは旋盤の突っ切りバイトを使い細かくスリットを入れた造形に作成。同じ手法でオイルタンクも仕上げられた。

「グリップもそうです、バカのひとつ覚えで突っ切りバイトです(笑)。作って見たら結構面白いなって」。とはいえ、ひとつ覚えだと謙遜したところでそのやり過ぎない垢抜けた感覚が、神戸の旗手の良性なる武器だろう。

そして、フィナーレを飾る塗装だ。派手目な色味に行きがちな定石を、逆に落ち着いたスモーキーなグリーンカラーに着色。その表面で、すべての造形を引きたて踊るピンラインもつつがない。
1960~’70年代のダッジ、あの辺のアメ車の色は「ええ色やな」と思っていると、淡路さんの興味の対象はバイクだけではなく無数に拡散する。それが必要な時に必要なだけ取捨選択されることで、価値ある浪漫を生む。
TRIUMPH T120R 1966 DETAIL WORK

HANDLE
細かくスリットの入るライザーとグリップは旋盤の突っ切りバイトで製作した一品。アルミ塊からの削り出し。

GIRDER FORK
最初からトライアンフ用にコンバートされていたヴィンテージのハーレー用。レッグ内側はメッキでなく緑塗装。

GAS TANK
鋭角的デザインのガスタンク。2mm厚のアルミ板から型を取り所々をつないで構築。ピンラインはPotsの仕事。

OIL TANK
オイルタンクもライザー同様の手法でまとめる。リアフェンダーの上にシートカウルを被せる格好でマウント。

SEAT
シッシーバー一体のステーも鋭角的デザインで統一。シートは脱着式で内側に収めた配線等への整備性を確保。

MUFFLER
ホイールはヘンリーアベ製の18インチ。マフラーは左右アシンメトリーとして計算された見栄えで設置される。
BUILDER’S VOICE
FONK MOTORCYCLE
| 住所 | 兵庫県神戸市兵庫区永沢町2丁目6 高架下52号 |
|---|---|
| 電話 | 078-955-9825 |
| FAX | 078-336-3326 |
| SHOP | FONK MOTORCYCLEのショップ紹介 |
| 営業時間 | 11:00 ~ 20:00 |
| 定休日 | 木曜日 |

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