YAMAHA SR400 1994
LAMP CYCLE
街中でモノトーンがくつろぐ
シックなストリートトラッカー
『ストリート映えするカスタム』という主題を掲げ、これまで数多の街乗りチョッパーをストリートに放ってきた福岡の気鋭ショップ『ランプサイクル』。同店がこれまで最も多く手掛け、得意としているSRをベースに、タイトに仕上げたマシンをここに紹介しよう。
「お客さんのオーダーは、ストリートトラッカーを作って欲しいというものでした。細かい所でいえばタンクのカラー、シートの革、タイヤのチョイスなどは指定してもらって、あとは基本的におまかせで作らせてもらってます」。そう語るのは店主の松隈さんだ。
まず注目したいのは車体の色使い。過去にランプサイクルが製作したマシンの中から、オーナーの好みのカラーをチョイス。スモーキーで暗みのあるグレーを外装色に選んだ。
さらに、車体各所を効果的にブラックアウトしている点にも着目したい。エンジンはシリンダーをペイントしつつ、クランク部分はストックをポリッシュ。心臓部をツートンカラーに仕立てた。こうしてコントラストを生じさせることで金属感や凹凸感が増し、よりバイクらしい雰囲気を演出するという、ランプの十八番的手法である。
また、フォークのボトムやホイールもブラックアウトして足元をシックに締めている。ホイールに関しては半ツヤで塗り、同じ黒の中でもトーンを変えるという心憎い演出だ。併せて、ヘッドライトなどの灯火類やRサスなどの各パーツもブラックのものをチョイスすることで、車体全体をよりソリッドな印象へ導いている。
フレームはストックを用いつつ、リアエンドの野暮ったいストラット類を排除しループフレーム化している。そしてそこのリアフェンダーは社外品のSR用フロントフェンダーを加工したもので、スリムな形状を活かしつつ、不要な箇所をカット。リアタイヤのアールに合わせて形状を整えるなど、加工を重ねて違和感なく収められた。
そこで、製作において最も留意した点を尋ねてみた。
「車体を見た時のシルエットには気を使いました。トラッカーって、ちょっとしたことで簡単に形が崩れてしまうんです。例えばタンクの長さ、シートの長さ、フレームの長さ、そして車高感とか」
その辺りのバランスが取れていないとトラッカーは『バチッ!』とかっこよくならないため、そこはとにかく気をつけましたと、松隈さんは言う。果たしてその言葉通り、実にランプらしい均整の取れたストリートトラッカーにピリオドが打たれている。
(写真・文/マツモトカズオ)
YAMAHA SR400 1994 DETAIL WORK
HANDLE
ハンドルはランプオリジナルのミディアムバー。ライザーは北海道のブルースモービル製のものをチョイス。
FRONT WHEEL
ボトムは艶あり、ホイールは半ツヤでペイントすることでコントラストを表現。こちらの塗装は自社で施行した。
GAS TANK
MOTOR GARAGE GOODSがリリースするティアドロップタンク。ちなみにペイントもランプで行なっている。
SEAT
ワンオフのシートはオーナーのこだわりでスウェードを張っている。縦に走るステッチもオーナーの指定。
MUFFLER
エキゾーストはステンレス。サイレンサーはランプのカスタムに多く用いられているタイプの物をここでも使用。
REAR END
後方に向けてややアップしたループフレームに、Fフェンダー流用のRフェンダー。テールは小ぶりのスパルト。
BUILDER’S VOICE
LAMP CYCLE
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