YAMAHA SR400 1997
LAMP CYCLE
’50年代のアメ車をイメージした
目醒めのストリートチョッパー
福岡市内に店を構えて6年。SRを筆頭に、ストリートに映えるカスタムを数多く手がけている『ランプサイクル』。店主の松隈さんの手がけるSRのカスタムをこれまでも数台ここで紹介してきたが、今回のマシンはこれまで氏が製作してきた中でも最もラジカルな部類に入るカスタムだと言える。
「オーナーさんからのオーダーは、『リジッドでチョッパーテイストのカスタム』というものでした。それに答えるため、極力余計なことをせずにカッコよく仕上げようと思いました」と、松隈さん。オーナーには思い描くチョッパー像があった。それを主旋律に、アレンジを加えていくカタチで製作はスタートした。
「オーナーさんは180cm近い高身長の方なので、その体格に似合うようにバイクの全長を少し伸ばしてロー&ロングなスタイルにしています」。フロント/リア共に18インチだったSR純正ホイールサイズを21/16インチというチョッパーの定番とも言えるセットアップに変更。
リア周りはハードテイルキットを用いてリジッドに。シート下はドロップフレーム化することで、より低いライディングポジションを確保。SRとはそもそも『シングル・ロードスポーツ』の略であるが、それを目論見通りのチョッパーへと変貌させている。そしてこのチョッパーを製作するにあたり、松隈さんが最も重視したのが全体のバランス取りだ。
「シンプルな仕様のカスタムなので、ひとつひとつの部品が主張しすぎないように気を付けました」。例えばドラッグパイプ。車体とのバランスを考えて長すぎず短すぎず、その長さの調整には特に留意したそうだ。
また、『見せる隙間と見せない隙間』もこのマシンを語る上では重要なファクターだ。オイルタンク然とした電装ボックスのマウント位置は、フレームとの隙間のバランスを熟慮して合わせられ、また逆にタンクはマウント部を見せぬよう隙間を埋めるように装着されている。
艶やかなペイントワークもこのマシンの魅力だ。’50~‘60年代のアメ車をイメージしたという、目の醒めるような眩しいグリーン。対をなすように、グリップやシートには内装をイメージしたアイボリーをあしらう辺りも心憎い。
今回もSRでクリーンショットを放った松隈さん。「SRは好きですね。スッキリしたフォルムでちょうどいいパワーが出る、唯一無二のバイクだと思います」と、SR愛を語ってくれた。そしてそんな氏を頼り、やはりランプサイクルにはカスタムの相談が絶えない。
(写真・文/マツモトカズオ)
YAMAHA SR400 1997 DETAIL WORK
HANDLE
後ろから見た時に肩しか見えぬ程に絞り込んだハンドル。跨った時にベストなポジションを幾度も打ち合わせた。
GAS TANK
ナローマスタングタンクをとにかく深く収まるようにハイトンネル加工。フレームを覆うようにマウントされる。
SEAT
フェンダーの角度とのバランスを熟慮したというワンオフシート。色はハンドルグリップと同じアイボリーに。
ELECTRICAL BOX
なるべく配線を隠すよう、電装ボックスをワンオフ製作。キーとウインカー&ホーンのスイッチを埋設している。
JOCKEY SHIFT
コントロール系は2%er製のミッドコン&ジョッキーシフトキット。シフトノブはオーナー持ち込みの13球。
REAR END
テールランプはアルミ削り出しの一点モノ。快活な振動を発するSRゆえ、球切れ対策としてLEDをチョイス。
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