ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

H-D EVOLUTION
ENDO AUTO SERVICE

September 10th, 2020

濡れ色に降りそそぐ
金彩の低空レインボー

グースネックフレームに、前後23/18インチホイールを装着。フロントに74スプリンガーをセットし、懐にはレブテック製2000ccモーターを搭載したマシンは、群馬県『遠藤自動車』の真髄であるグースネックスタイルで身を固められた。

ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

「まず低くて長いスタイルのバイクに乗りたいというお客様のイメージがあって、故障しづらく気兼ねなく乗れた方が良いという希望でした。そこで大排気量の新品のエンジンを提案させてもらったんです」

番頭の大柿(おおがき)さんは、ほとんどの箇所を一品製作しているためにカスタムポイントは多岐に渡ると言う。一個一個オーナーと打ち合わせをして、出来上がればその都度確認してもらってを繰り返してようやく辿り着いた完成形。そこに至るまでにはものすごく時間がかかったと、にこやかに回想する。

ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

では早速、その手間暇の軌跡を追ってみたい。まずガスタンクや前後フェンダーは鉄板から加工していったもので、フェンダーの縁には丸棒をぐるっと一周させて溶接した後にスムージング。立体感を出すと共にデザインのアクセントとしている。更に、そのフェンダーの表面に配したボルトの周囲にうっすらと影をペイント。どちらかと言えばレースシーンで見られる意匠も凝らされている。

ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

フロントのダウンチューブ下に設置された予備タンクも精良だ。アルミの削り出しで成形されたそれは、ワンピースではなくスリーピースで構成。これは溶接無しのすべてネジ式で、継ぎ目にはゆるみや漏れが出ないようにOリングやシールパッキンを完備。ネジ目も細かいためまずゆるむことはないが、いざという時のために分解を考慮した設計とされている。

ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

シート下のオイルタンクは端的に、ドラム缶を縮小したイメージで製作し、その後ろにも同じ形状でETCなどを収納するケースを配置。そしてその下にバッテリーを置くが、バッテリーを隠すメッシュカバーにもびっしりと手を入れ、無数の穴をドリルド。いったいどれほどの熱量が込められたマシンかは、こうした目立たない箇所への作り込みを見れば察しがつく。

ハーレー エボリューションのEVOグースネックスタイル

「ウチのカスタムでもかなりスペシャルな方です。でもそれだけ時間もかかってしまいましたけど(笑)」。全体のシルエットから各パーツの造形、更にグレーを基調としたシックなカラーリングに至るまで、全てにおいてオーナーの意向を取り入れた一台の正夢。もっとも、カスタムファンにとってその夢の純度は、どこまでも等しく通じ合っている。

HARLEY-DAVIDSON EVOLUTION DETAIL WORK

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのハンドル

FRONT FORK

フロントフォークはユーロ系74スプリンガーをベースにロッカーアームを延長。丸棒を使いライトガードを製作。

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのガスタンク

GAS TANK

ガスタンクもワンオフ。目いっぱいナロードしたことで他に予備タンクを2個配備。塗装はシックなマットグレー。

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのサブタンク

SUB TANK

アルミ削り出しの予備のガスタンク。図面をおこして信頼を寄せる機械屋へと発注。スリーピースの手締め式。

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのオイルタンク

OIL TANK

シート下にオイルタンクを配し、その後ろの同形状のケースにETCなどを格納。下にはバッテリーが置かれる。

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのオイルクーラー

OIL COOLER

シルバーのオイルクーラーの配管はあえてメカニカルに設計。最終手段用として2個目の予備タンクを用意。

ハーレー EVOLUTIONグースネックスタイルのリアホイール

REAR WHEEL

18インチホイールに250ワイドのタイヤを装着。フェンダーステーは縁に沿わせた丸棒と一体デザインとなる。

BUILDER’S VOICE

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