H-D XL 1200R 2006
SUN MOTORCYCLES
最強伝説をしたがえた
混然一体のシャチ規格
キャブレター最終モデルの、2006年式スポーツスター1200R。トップブリッジ下に配したセパハンとソリッドなパーツチョイスで、レーシーな雰囲気を醸した一台だ。
製作を補佐したのは、代表立岡(たつおか)さんのもとで現場を守る青木さんである。聞けば、今から2、3年前には既にこの状態に出来上がっていたらしく、その後ちょこちょこと部品を変えてきたそうだ。
「セパハンでちょっと攻めれるスタイルって感じです。ポイントはまあタンクに描いたシャチですかね(笑)。クジラっぽいんですけど目の後ろの白いパンダみたいのがシャチの目印らしい。なんか泳ぐのが一番速いそうです(笑)」
全体を艶消し黒のダークカラーで覆ったフォルムに映える、白と赤のグラフィック。女性ピンストライパーLOU(ロウ)による筆さばきが、無機質な車体に一気に血が通うかの生彩を与えている。
さて、外装を追っていこう。基本的にボルトオンパーツで構成したマシンは、フォークはノーマルを使い、トップブリッジとボトムケースをブラックアウト。ホイールも同色に塗ることでグッと引き締まったフロント周りを形成する。
一方、ガスタンクとリアフェンダーもノーマルだが、フェンダーのみストラットの延長線上でショートカット。今回唯一の加工箇所が軽快でスピーディーなリア周りの創出に大きな役割を果たしている。そしてそこに、機能とデザインを兼ねた一級のパーツを投下。
まずマフラーには米国のRSD製をセットし、フットコントロールとリアサスは大阪のトランプサイクル製を精選。その流れからのステダンの装備は、いやがおうにもレーシングマインドを駆り立てるものだ。
「いま24歳ぐらいなんですけど、10代の頃からウチにきとるお客さんなんです。前はスティードに乗っとってステップアップしてこのスポーツスターに乗り換えた。もちろんシャチはオーナーの好みですよ」
気になったので調べてみれば、なるほど、海洋哺乳類のなかで最速だそうだ。だけでなく、食物連鎖の世界でも頂点に君臨しているらしく、あの凶暴なサメですら返り討ちにするという驚きの事実を知る。正直、あのどこか愛らしい丸い体系からシャチをなめていた。
最速にして最強。そんなアイコンに恥じないよう、外装のカスタムだけでは終わらなかった。「エンジンもボアアップとカム交換をしています」と、青木さんは最後にそう付け加える。
HARLEY-DAVIDSON XL 1200R 2006 DETAIL WORK
HANDLE
ブラックアウトしたトップブリッジにセパハンを装着。メーターマウントはRSDで、本体はダコタデジタル製。
FRONT FORK
純正フォークのボトムケースを同様にブラックアウト。ヘッドライトにはキジマ製のグリルでドレスアップ。
ENGINE
カム交換とボアアップで排気量は1250ccに。キャブにはミクニHSR42を用い、クリアキンカバーを合わせる。
FOOT CONTROL
パフォーマンスパーツとして認知される大阪のトランプサイクル製をセット。軽量なアルミビレット材を使用。
REAR END
リアサスにもトランプサイクル製をチョイス。ストラットのラインに合わせてリアフェンダーをカットする。
MUFFLER
2イン1タイプのフルエキゾーストはRSDとバンス&ハインズのコラボモデル。ロースタイルとの相性は高い。
BUILDER’S VOICE
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