ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

HARLEY-DAVIDSON EL 1947
JAM’Z GARAGE

November 15th, 2017

愛した空間で芽生える
ヴィンテージの一輪

そっと、ずっと、そばに置いておきたくなるような趣がある。煌びやかなカスタムとは対照的な、落ち着いた色味のレッドカラーに、数十年前の歴史をそのまま物語るかの鉄の風合い。それは、緑豊かな景色を眺めるように目にやさしい。

ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

どのカスタムショップにも『色』があるように、この一台も、ジャムズガレージらしい装いにまとめられている。FLの中身を持った、’47年式EL。お客さんの体型に合わせて軽く、シンプルに、そしてボバースタイルをイメージして製作したものだと代表の新美さんは言う。

「ヤレた感じが好きな人だったので、なるべく雰囲気を壊さないように。あとポイントは、僕の中ではハンドルかな。ワンオフで作ったんですけどイメージ通りというか、すごく気に入ってます」

ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

のどやかに語る氏は、ボバーといえば特徴的な部位はハンドルとリアフェンダーというのが自分の中にあり、今回はハンドルでそれらしさを出したそうだ。また、プロショップからの信頼も厚い得意のエンジンワークに話を振ると、相変わらず控えめな、『らしい』返答である。

ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

「得意というか好きですね(笑)。これは特別すごいことはやってないです。リンカートキャブが使いたいということだったから、あんまり過激にするとフィーリングがかなり変わるし、他のキャブの方が良いってなっちゃうと思うんで」

外装もジャムズ節全開だ。特に、ステップ周りやトップティー、シッシーバーに施したメッキでも塗装でもない黒染め処理がアクセントに効く。実際にやってみて結構面白かったとは新美さんの弁である。

ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

そしてフロントは74スプリンガーで、市販のヘッドライトやライザーは全体に馴染むよう表面の艶を落として装着。マフラーは珍しいパターンで、リアエキゾーストのみをワンオフでマウント。しかし色味の違いや、わずかに上方へ外した角度など辻褄合わせがやはりとびきりだ。

また年代物のフラットフェンダーは、穴だらけだった物を形が良かったことからそのまま採用し、市販のテールライトやウインカーは全体の雰囲気に合わせて同じくボディをこすった上でセットする。

ハーレー ナックル EL 1947のチョッパー ボバーカスタム

なんていうのか、安定感が鮮やかだ。ヴィンテージパーツを駆使するでもなく、淡々と創り上げた一台には、熱狂者特有の光が帯びる。そして、どのショップも気軽にヴィンテージラバーを語れる時代だからこそ、その光が心地よく胸に響く。

HARLEY-DAVIDSON EL 1947 DETAIL WORK

ハーレー ナックル EL 1947のハンドル

HANDLE

ボバースタイルといえばハンドルとリアフェンダーが特徴部位というのが氏の頭にあり、ハンドルをワンオフ。

ハーレー ナックル EL 1947のフロントフォーク

FRONT FORK

フォークはスタンダードに74スプリンガーを選択。ヘッドライトは全体の雰囲気に合わせ艶を落として装着。

ハーレー ナックル EL 1947のエンジン

ENGINE

ストロークを長くしたエンジンは1340cc。特別なことはせず、カムを換えてバランス良く組んだものだそうだ。

ハーレー ナックル EL 1947のフットコントロール

FOOT CONTROL

ステップ周りはワンオフで黒染め処理を施行。ハンドメイドでの加工物は氏にとって勝手知ったるメニューだ。

ハーレー ナックル EL 1947のマフラー

MUFFLER

同店では珍しくリアのみワンオフで製作。色味やフロントと合わせない装着角度など、こなれた感性が現れる。

ハーレー ナックル EL 1947のリアエンド

REAR END

年代物の穴が開いたリアフェンダーにVツイン製テールライトを付ける。シッシーバーの黒染め処理がポイント。

BUILDER’S VOICE

JAM’Z GARAGE

住所 愛知県豊川市御油町米野21-1
電話 0533-56-2688
FAX 0533-56-2688
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定休日 月曜日