ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

HARLEY-DAVIDSON FXDL 2003
FEW(FAR EAST WHEELS)

February 25th, 2017

ワルを瞬殺する
アバウトな優等生

FEW(フュー)のスタイルを象徴するかのマシンだ。カチッと作り込んで隙を見せない。手掛けるどの車両も、プロとしての丁寧な仕事の跡が伺え、その安定感の高い物作りはショップの評判に直結している。メカニック百瀬さんの一見アバウトな雰囲気に惑わされたら痛い目を見る、シビアなディテイルから成る一台だ。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

2003年式FXDLをベースに、疾走感のある軽快な装いに仕上げられたマシンは、ワインディングも楽しむオーナーの希望で車高は下げず上げずの現状維持とされた。

そこでまず、フロントは純正フォークをサスチューンの専門店、スクーデリアオクムラでダンピングMEチューニング。サス内のメインバルブに手を加えるこのチューンは、「今までの比じゃない!」、と若干興奮気味に百瀬さんに語らせるほどの代物である。そしてリアにはストック長のオーリンズ製ショックを装着し、フェンダーをストラット下のみ2cmカット。車高を維持しつつ、あたかも上げたかのスポーティな視覚的効果を得ている。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

作り物に目を移そう。タンクはノーマルでは見た目の印象が重過ぎるため4cmほど詰めて成形。しかし詰めただけでは見栄えが良くないので、結局全体に渡って加工し直した箇所である。また、FXDLの特徴的なメーターダッシュもそのままだと盛り上がり過ぎて不格好。そこで、高さを下げるため下端をカットしていくのと同時に、それに合わせてタンクのマウント側もシェイプ。純正パーツにここまで愛しむかの手間暇をかけるビルダーもそうそう多くはないだろう。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

更に、ブルオリジナル製のステルスウインカーにしても、極小サイズに関わらず面付けだと出っ張りが気になることから、ストラットに穴を開けてわずかに埋めた後にセット。当然そのままではスッポリ入り込んでしまうので、裏には埋めた分の深さでマウント用プレートを用意。「すっげえ地味(笑)」、と語る氏の説明がなければまず気付くことは難しい。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

また、前後ホイールは、軽やかな乗り味を求めてアルミ鍛造のグライドホイールを装着。そして、純正で多用されるクロームパーツは、ほぼブラックアウトすることで膨張感を抑え、ギュッと締まった印象へと変えている。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のカスタム

見ていて安心感がある。走行性に配慮した作りは危なげなく、それでいて想像以上の解答でこちらをあっと驚かす。そんなイメージだ。はっきり言って優等生。外さない美的センスと、最後のひと手間を惜しまない職人気質を有した優等生である。

HARLEY-DAVIDSON FXDL 2003 DETAIL WORK

ハーレー ツインカム FXDL 2003のハンドル

HANDLE

ローランドサンズ製ライザーに純正のスポーツスター用ハンドルをセット。グリップはホットドック製となる。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のフロントホイール

FRONT WHEEL

純正サイズのグライド製19インチを装着。ブレーキ周りはミスミエンジニアリング製ブレンボキットが付く。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のガスタンク

GAS TANK

純正のタンクとメーターダッシュを徹底してモディファイ。100周年のシルバータグは勿論敢えて残した箇所。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のマフラー

MUFFLER

低音の効いたサウンドを吐き出すマフラーはローランドサンズ製。エンジンの主要部位はブラックアウトされた。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のリアフェンダー

REAR FENDER

純正のストラットにわずかに埋め込まれたステルスLEDウインカー。徹底したこだわりが完成度を上げる。

ハーレー ツインカム FXDL 2003のリアホイール

REAR WHEEL

フロント同様にグライドとミスミエンジニアリングのセットアップ。リアショックはストック長のオーリンズ製。

BUILDER’S VOICE

FEW

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電話 0561-61-1739
FAX 0561-61-1739
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