J’BOX

ジェイボックス（佐賀県小城市）

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September 19th, 2019

代表作に目をやれば、全編に渡ってシリアスな技巧が凝らされている。精細に作り込まれたディテイルには作り手の焦熱が宿り、ふわりと浮き立つような固有の存在感がある。そんな佐賀県きってのカスタム屋の起動は、2014年頃からだそうだ。

「特徴はよそに無いようなカスタムですね。何のジャンルにも入らないという。まあワンオフで作りますから手間も時間もかかるけど、こっちも楽しませてもらってますんで。でも値段を考えたらほとんどサービスに近いですよね（笑）」

ビルダーの津隈（つくま）さんのバックボーンは、プライベーターからのスタートだ。そしてその後2店のハーレーショップでそれぞれ5年ずつ身を置き、『自分の好きなカタチのバイクを作りたい』、という気持ちを胸に、現在の場所に本陣を敷いた。

相手の言葉にまっすぐ耳を向けるもの柔らかな氏は、「今後も進化したカスタムを手掛けていきたい」と言う。代表作の’74年式XLHを前にして、隠れた技巧派の未来図はクリアに描かれている。

ハーレーのカスタムショップとして2014年にオープン。ショベルやパン、ナックルヘッドといった旧車が主な取り扱い車種だが、個人的には国産車やヨーロッパ車も好きだと言う。

カウンターのみ設置したシンプルな店内は広々としたスペースを確保。カスタムの入り口はロングフォークからで、次第にコンパクトなスタイルへと興味の対象は移っていった。

店内メインスペース奥に構えたファクトリー。ミニマムにまとめられた空間で創作活動に没頭。例えコストに合わない作業でも、自分も楽しませてもらってるんだと表情を緩める。

カスタムに主軸を置くがエンジンワークも並行して実施。自店のみならず他ショップからのオファーにも応対。見た目だけではない『走り』も押さえたカスタムを手掛けている。