H-D FLTRXS 2017
EIGHT MOTOR CYCLE
流行から脱却した
美食家の行きつく進化論
「これはパフォーマンスバガースタイルです。ツーリングモデルで走りに振ったものですかね。今までのような大口径ホイールを付けたバガーとは違い、外観よりも走行性を求めたスタイルになってます」
2017年式ロードグライドスペシャルを使ったカスタムマシン。元々、空気抵抗を突き詰めた新設計でより快適な長距離ランを楽しめるバイクへと改良されたモデルだが、そこを更にアップデイト。当時310万円強の価格帯で販売されたハイエンドモデルに、同店の美質が取り入れられている。
代表の田島さんはまず前後に、一級の品質を誇るPM製ホイールを装着。ノーマルサイズの前後19/16から21/18へとインチアップすることで走行性と見た目の両立を計っている。また、フロントアクスルに転がり抵抗を抑えてホイールベアリングの性能を引き出すゼロポイントシャフトを使い、フォークには極力フリクションをやわらげてサスの動きをスムーズにするレーステック社のゴールドバルブを装備。パフォーマンスアップに余念がない。
一方、テクニカル面の強化だけでなく、ストリートや高速道で映えるスタイリングや快適性といった走りを支える副産物も満ち足りる。全体のダークトーンに合わせた塗装はお任せで依頼したもので、フレイムスを得意としたショップなだけにスインギーな描写がマシンのソリッドな雰囲気を向上させる。
次に、音響もかなりのものだ。一般的にハーレーに音響という言葉はあまり馴染みがないが、こと長距離走行を前提にしたツーリングモデルにおいては知られざるマーケットが広がっている。
「オーディオもポイントですね。ロックフォードのアンプとスピーカーを前後に入れてるので音が良いです(笑)。なかなかここまでやってる車両もないと思うので、まあ音も楽しめるものになってます」
アメ車の世界では有名なカーオーディオカンパニーのそれである。力強く芯のあるアメリカンサウンドの先駆者として歩んで来た音質はハーレーの上でも再現され、ただでさえ距離が伸びるツーリングモデルの至福の時間をすこやかに後押しする。
そして最後に、インジェクションチューン。パワービジョンとTマンパフォーマンス製カムを挿入し、自社のシャシダイに載せたデータでは100馬力をマークするそうだ。バガーから派生した次世代スタイルの『パフォーマンスバガー』。それは、オートバイという乗り物を愛した人間たちの、色もの的流行からの正常進化である。
HARLEY-DAVIDSON FLTRXS 2017 DETAIL WORK
FAIRING
純正のロードグライドの象徴的なフェアリング。ハンドル周りはメーターマウントまで全てクラウス製で統一。
FRONT WHEEL
ホイールはPM製でフェンダーはアレンネス製のショートタイプ。見た目をすっきりとしたものにしている。
GAS TANK
ガスタンクは純正をそのまま使いタンクコンソールにRWD製をセット。キャップはポップアップ式に変更。
ENGINE
Tマンパフォーマンス製カムを組み込み、インジェクションチューンにダイノジェット社パワービジョンを採用。
MUFFLER
マフラーはホースパワーインクのステンレス製2イン1をセット。排気効率を高め100馬力をマークする。
SIDE BAG
サイドバッグは純正でトップカバーにロックフォードのサウンドスピーカーが埋め込まれる。音響の上位モデル。
BUILDER’S VOICE
EIGHT MOTOR CYCLE
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