RODD

ロッド（香川県三豊市）

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March 3rd, 2023

船出した2004年から、ハーレーの内燃機作業にほとんどの時間を費やしてきた。ショベルヘッド以前の旧車のメカニズムに専念してきた嶋田さんの評判はふわりと風に乗り、香川一円に住む好事家たちの頼みの綱的存在になってゆく。

しかし、氏はメカニックとしての顔だけではなく写真家としてのキャリアも持ち、工場はフォトスタジオを兼ねたものになっている。そして意外にも現在は、ハーレーではなくBMWのR100RSに特化して業務を采配。空冷ボクサーツインとの出会いが、それまでのハーレーを軸とした世界を一変させた。

「バイクに対して凄い前向きな気持ちになれたんです。バイクが中心になってそれにとらわれて生活が無茶苦茶になってしまうのは嫌なんです。だから僕には本質的に壊れにくいバイクが必要だったんですよね」

良い生活があって良い人生があって、毎日息をしている中に自然とバイクがあって欲しい。それを一番にサポートしたい。空冷ボクサーへの転換には、そんな氏の満身の想いが押し包まれている。

開業時のロッドスパイダーから『ロッド』に改名したのは2022年。20代に命名した自分の感覚に付いていけず普遍的な名前にしたいことで変更。今は扱う車種をBMWへとシフト。

本格的にBMWを扱うようになったのは2019年から。一方、工場はフォトスタジオ兼用となり、プロの写真家としてスタートしたのは2017年。主にポートレートを撮影する。

メインの工場奥に作業部屋を設置。BMWへと業務転換したが継続してハーレーのニーズに応対。氏はそれぞれの人生がある中でバイクが一番ではなくスパイスであって欲しいと語る。

4サイクルエンジン概念の創始者オットー氏から紐解いた時に、BMWが『ザ・4サイクル』だと考え、乗り味などから瞬く間に虜になったと言う。写真は併設するベストルーム。