NIHIRU CUSTOM CYCLE

きまったが最後の
道東のカスタム十字

北海道・道東の中心都市である釧路市。その場で2009年よりローカルのハーレー乗りを足元から支えてきたカスタム屋である。車種的にはナックルからツインカムまでのキャブ車を機軸に応対している。

昔、先輩から付けられたあだ名をそのままショップ名にした伊藤さんは、実際のところニヒルとは真逆の人情味溢れた男前だ。確かにおしゃべりではないものの、一本気の通った性格から、道内を始め本州に移り住んだお客さんからも美容室ばりの指名が付く存在である。

そんな氏は過去に、クールブレイカーなどの名立たるカスタムショーに出展しては評価を得て来た達者な作り手だ。しかし何よりも、その人に合ったカスタム製作を心掛けていると言う。

「留守にすることは多いです。困った人がいれば道内ならどこでも駆け付けますんで。特に夏場はそうですよね」。どちらかと言えば行きたくはない。でも相手が困ってるんだからそこは『行く』の一択だと苦笑いするその様子に、ショップとしての見地が凝縮されている。