FATECH

フェイテック（東京都江戸川区）

SHOP

July 8th, 2023

1999年の創業より、一貫して『物作り』に全霊を傾けてきたカスタムショップだ。妥協のないシートメタル（鈑金加工）を武器に、これまで数々のマシンを世に放ち、技巧派ビルダーとして特有の立ち位置を保持して来ている。

「ウチはオートバイを作るって感じかな。修理もやってますけど結局作るには修理も必要だから、オートバイのほぼ全てを作るみたいな感じです。手仕事で（笑）。だからまあ、バイク作りがしたい。夢のバイクを作りたいってだけですよ」

ハーレーのショベルヘッドを中核にして、シートメタルやエンジンワークに専心。店主渡辺さんの情熱が注がれたオペレーションは隙なく、全体重を乗せてひとつずつの工程が処理されてゆく。

「自分としては情熱を込めたい。だからやっぱり、それと楽しむことじゃない。あと情熱がないと乗り続けられないから、お客さんにも情熱を持ってバイクと接してもらえたら嬉しいかな。ウチのは排気量を大きくしてセルも取っちゃったりでハードですから（笑）」

1999年に『フェイク』の名で千葉県にオープン。2008年に屋号を改名し現在の東京江戸川区に移転。得意とする物作りに真摯に向き合い、金属加工からエンジンワークまでをこなす。

店舗左端が金属加工ルーム。旋盤や溶接機に始まりひと通りの工作機械が揃うが、高品位のエコールド社製シートメタル機器も導入。航空機系にも用いられるハイエンドマシンだ。

根底にあるのは『ホットロッド』の精神だと言う。それは自分の手で作り上げることが何より重要で、プラスして情熱が入っているか、走りが熱いか、といった要素が包有される。

純正でも社外エンジンでも出来れば全部をばらしてイチから組み直したい。それは手掛けるマシンを自分の手で触り、認識したいためで、その一本気な所作が同店のスタンスだ。