
HARLEY-DAVIDSON XL1200 1995
KICK BACK
カムバックを果たした
ロンサムカウボーイの追憶
きらびやかなカスタムショーの会場内。スポットライトを浴びて輝くショーバイクたちの中で、穏やかな気配を漂わせた一台があった。

毎年名古屋で開催される、昨年の『JOINTS』に出展されたこのマシン。目を向けたいのは、その来歴だ。多くのショーバイクがトランポ(積載車)で搬入される中、このスポーツスターは東京から名古屋までの往復約700kmを、自走で駆け抜けてきたという。
ショー会場に飾るだけではなく、あくまで「走ってナンボ」という、店主加藤さんとオーナーの譲れないスタンスがそこにはある。

テーマはズバリ「大人」。そして「シンプル」。オーナーは50代前半の方で、かつてはヤマハV-MAXに乗っていたものの、大きな事故を経験して一度はバイクから離れるが、最近もう一度戻って来たリターンライダーだ。
「そろそろ、家族にこっそり乗ってもいいかな」と、あえて速すぎない883を選んでバイクライフを再開させた。しかし、根っからの走り好きの血は争えない。
結局は週末のたびにツーリングに出かけ、今ではXLCRまで買い足すほどの熱の入れようだと言う。そんなオーナーの要望に応え加藤さんが提案したのが、飽きずに長く付き合える、シンプルな一台だった。

エンジンは883ccから1200ccへとボアアップ。吸気はあえて扱いやすいCVキャブをノーマルから残しつつ、排気系にワンオフのマフラーを装着。
足周りには、走りの質を変えるサンダンス製ホイールを選択。「キャストホイールにしたい」というオーナーの要望に対し、軽量かつ高剛性な上級パーツを投入した。
外装のガスタンクは、スポーツスタータンクをベースに幅詰め加工(ナロー化)を施し、エンブレムをセット。スリムなシルエットを作り出した。そして、このバイクの一策は、見えない部分に隠されている。

「二人乗りができるように」と、リアフェンダー内側には極厚のフラットバーによる補強ステーが仕込まれている。シート下に配したその屈強な平板のおかげで、タンデム走行でもフェンダーがたわむことはない。
外見はすっきりと見せながら、実用強度は十二分に確保している。

目立った装飾や色彩豊かなペイントは一切ない。シンプルな黒一色でまとめたボディに、走るための機能をほどよく詰め込んだこのスポーツスター。
それは、これまで五色に富んだバイクライフを送って来た大人がカムバックを果たし、これから長く付き合う相棒として選ぶべき正答なのかもしれない。
HARLEY-DAVIDSON XL1200 1995 DETAIL WORK

HANDLE
上半身のどこにも無理がないようポジション設定したワンオフハンドル。グリップは人気商品のナイス!MC製。

FRONT FORK
フォークを約5cmほどローダウン。アウターチューブをブラックアウトし、丸みを帯びた形状のライトを装着。

GAS TANK
ロングタイプのスポーツスタータンクをベースに幅詰め加工。両サイドに定番のH-Dエンブレムをセットする。

ENGINE
よく走るオーナーに合わせてエンジンは883ccから1200ccへボアアップ。キャブはCVキャブをそのまま維持。

SEAT
シートは埼玉県スカンクによる仕事。シート下にゴツめのフラットバーを配して二人乗りでも安心の強度を確保。

MUFFLER
癖のないダウンマフラーは単一製作してブラックアウト。派手さを嫌い全体のトーンとあんばい良く融和させる。
KICK BACK
| 住所 | 東京都練馬区春日町3-35-17 |
|---|---|
| 電話 | 03-3577-1941 |
| FAX | 03-3577-1941 |
| SHOP | KICK BACKのショップ紹介 |
| 営業時間 | 10:00 ~ 19:00 |
| 定休日 | 火曜日、第3水曜日 |

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