
H-D FL 1961
BIKE GARAGE KOKORO
噛み合った歯車の
動きだす王者の行進
紛れもなく国内指折りの実力派である。しかしこれまで、再三熾烈な頂上決戦を繰り広げるも、カスタムビルダーとしてその頂点を極めることはなかった。
もっとも、2025年横浜ホットロッドカスタムショー。ついに『ココロ』はBest Of Show Motorcycleに輝き、王者の座を奪取することになる。反逆の志士によるこの偉業は、内実をともなう当然の結果として手放しで讃えられた。

「結構この業界ではカスタムが出し尽くされたみたいなこと言ってるけど『いやいや』って。もっとやれることは絶対ありますよって。それをどう落とし込んでみんなに見てもらえるか、衝撃を与えられるかがカスタムだと思うんです」
作り手の内田さんのコメントそのままを体現した無上のマシンだ。カスタムの良し悪しを左右する核心のフレームは、いつにも増して力が注がれ、今回はオイルインフレームとされている。

全体の秀麗なラインを崩すことなくどう味付けしていくか。シートポスト下からアンダーフレームへとつながるパイプワークは、僅かに膨らませると同時にエグリも入れることで野暮ったさを排除し生成した。
また、ネックとダウンチューブの連関部はテーパー形状にデザインした上でエグリを入れて成形。これらメインチューブなども合わせた内部には約1.5Lのオイル容量が確保されている。機能性も含めたその美しさは、名のある工芸家の作品と並べて遜色ない佇まいだと言っても決して大げさではないだろう。

ガスタンクやリアフェンダーといった外装の高次な作りは、その磨かれた技量を感じさせないスマートさで艶やかに着地させている。
フェンダーストラットにしても、フェンダーラインに合わせて2本のステーを揃えていく難易度は高い。普通のY字に収めるなら訳ないが、2本ともに違うアールをリア側ステーを優先させつついかに美しくまとめるかとなれば、そこに内田さんのいつもの笑顔なんてあろうはずもない。

インパクト大のロッカーカバーにしても現状維持は許されない。昨年はスケルトンロッカーカバーで人目をさらったが、今回は更にブラッシュアップさせ、乳白色のアクリルプレートを付けた半透明仕様で、心臓の鼓動タイミングで内部から光らせるというシャインドロッカーだ。
こうした飛び道具にしても、上品さを担保した作りが好敵よりも頭一つ抜けている。

ようやく次代がほほ笑んだ感がある。一度噛み合ったその歯車は怠りなく丁寧に、正確無比な基盤を提供してゆく。王者の行進がはじまる。
HARLEY-DAVIDSON FL 1961 DETAIL WORK

FRONT FORK
VLレプリカフォークを改作。フロントレッグを1インチ短くしナロード。タイヤとスプリング下部との空隙を調整。

FRAME DOWNTUBE
ネック周りはテーパー形状とした上でエグリ加工が入る。ハンドシフトの造形も隙のない美しさで仕上げられた。

GAS TANK
女性的なやわらかな曲線美からなるタンク。両サイドとトップカバーに典雅な真鍮プレートが埋め込まれる。

ENGINE ROCKER COVER
削り出しのロッカーカバートップに半透明のアクリルプレートをセット。内部から心臓の鼓動タイミングで発光。

ENGINE
1961年式パンヘッドを徹底的に浄化。メインチューブからのオイルラインと中央サブフレームの形状が水際立つ。

FENDER STAY
前方からの流れを受けたフェンダーラインを引き立たす2本のステー。アールと主張箇所の違う2本を美しく配備。
BIKE GARAGE KOKORO
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