
THUNDER MOTORCYCLES HARDTAIL
LS MOTORCYCLE
自国で華咲かす
ダートレースの乱気流
ここ数年、見るも鮮やかなブレイクをみせるモーターサイクルメーカーの『サンダーモーターサイクルズ』。
カスタム色の強い250ccクラスのコンプリートバイクとして中排気量ファンの人気をさらうメーカーだが、ノーマルでも十分満足度の高いプロポーションのところを更にカスタムすることで、唯一無二の一台へと変貌させる面白みも内包されたエンターテインのひとつだ。

『サンダー』の特性として、多様なカスタムスタイルに応じた素材の柔軟性がある。チョッパーやボバー、そして今回のダートスタイルなど、次代のポストSR400とでも呼ぶべき間口の広さは、カスタムの刺激的な側面を体感出来るまたとない車種でもある。

中国有数のカスタムショップ『LSモーターサイクル』が仕上げたのは、砂塵にまみれた土の香りが漂ってくるかのゴリゴリのダートトラッカーだ。
日本で盛り上がりを見せるダートレースに触発され、サンダー本来のビンテージスタイルとの相性を加味した上でベストだと判断したところからプロジェクトはスタートした。

ハードテイルモデルをベースに、まずは前後ホイールを変更。ノーマルの前後16インチからフロント19/リア18へとインチアップさせ、次に外装は要所をワンオフで固め、ノーマルパーツの良質な旨味と巧くバランスさせている。
ノーマルのフォークには、オプション販売のカニライザーと一品製作のハンドルバーをセット。マウント位置を下げたガスタンクは往年のクラシックレーサーの雰囲気を意識したもので、リアフェンダーやマフラー、シートなどはワンオフにより盤石な地盤が築かれている。

そしてエイジングペイントだ。新品パーツを前に、塗装しては削り、汚れをこすり付け、溶液を垂らすなどして経年劣化の風合いを創出。また、油性塗材でも起こる化学反応を取り入れたギミックもこのエイジングにひと役買っている。
これら外装周りはエンジンに施したスロッテッド加工と互いに響き合い、フェイクのなかにも昔日(せきじつ)をフラッシュバックさせるかのリアリティを醸し出している。

肝要の走りはどうだろう。ノーマルの250ccエンジンは現行インジェクションから敢えてキャブへと換装され、今回はダートトラックの第一線に身を置く、横浜の老舗カスタムショップ『バディカスタムサイクルズ』親子の協力のもとでプロモーションビデオを兼ねたテストランを敢行。
そのダイナミクスは下記のYouTubeからチェック可能だ。
THUNDER MOTORCYCLES HARDTAIL DETAIL WORK

HANDLE
ライザーはオプション販売のカニライザーを使い、ほど良い幅のハンドルはブラックアウトの後にエイジング。

FRONT FORK
ノーマルのスプリンガーフォークを採用する。スチールで一品製作したプレートは各所同様にエイジング処理。

GAS TANK
ガスタンクはマウント位置を下げて装着することで往年のクラシックレーサーの雰囲気を描出させている。

ENGINE
エンジンロッカーカバーを始め無数にスロッテッド加工を施す。全体のエイジングペイントと無理なく融和。

MUFFLER
快活なエキゾーストノートを奏でるショットガンマフラー。控えめなグレーが外装のイエローとフィットする。

REAR END
ハードな乗り味の鉄シート上に気持ち程度のクッションを配備。リアフェンダー周りはワンオフによるもの。
BUILDER’S VOICE
LS MOTORCYCLE
| 住所 | 中国 杭州市余杭区 仓前街道 三仓路8668号 |
|---|---|
| 電話 | +8618058184949 |
| SHOP | LSモーターサイクルのショップ紹介 |

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