明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

H-D DUO-GLIDE 1961
MEIWA CLASSICS

December 4th, 2023

すべてを受け入れた
円熟の先にあるたたずまい

カスタムショップでもなければメンテナンスショップでもない。本業は、対玄人向けの旧車販売業者である。とはいえ、そのショップ名に特別な響きが宿るのは、主である小野さんの人を惹き付ける人望から来ているようだ。

今や熊本発のカスタムイベントとして全国的に名の知れた『ヒルズマーケット』の主催陣が慕う存在であるのは昔から知られたところだが、北九州近境の何かと心得たバイク乗りたちも足を運ぶ求心力が氏にはある。

明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

そんな兄貴的というより親父的な立ち位置で周りのバイク乗りをケアする小野さんが愛車とするのが、この1961年式デュオグライドだ。自店で他人のカスタムを請け負うことはないが、これは自分のバイクということでやりたいようにやったものだと言う。

「元々はオリジナルのフルドレスで乗ってたんですけど、なんか乗り味が違うなと思ってチョッパーライクにしようと。例えばフロントのタイヤを細くしたり、シートを付け替えたり、エイプハンガーにしたり、そういう感じですね」

明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

フロントホイールにはワイド系21インチのショベルヘッド純正デュオタイプを選択。エイプハンガーは乗りやすさというより車体全体を見た時にどこかにインパクトが欲しかったことからスタイル重視で装着した箇所である。そして他の部位に関しては、ほどよく年輪を刻んだシックスティーズのオリジナルパーツが往年のチョッパースタイルに違和感なく同化する。

明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

「やっぱりこういう当時からのサバイバー的な塗装が良いですよね。あとはこのサイズになると乗る人を選ぶというか、僕デカいんで乗れますけど、誰でも乗れるバイクじゃないよみたいな。言い方分からないのですけど真面目ちゃんのバイクではないですね」

明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

オリジナルスタイルもリジッドフレームも乗り込んできた中で行き着いたのが、このサス付きのデュオグライドであった。『大人が乗るチョッパー』という言い回しがピシャリと来るそれに、少なくとも雨が降らない限り1日1回は束の間の時間を満たすそうだ。そして還暦を迎えても尚その頻度で乗る事実が、レザージャケットを羽織った惚れぼれするほどのたたずまいに直結している。

明和クラシックスのハーレーのパンヘッドチョッパー 1961年

「バイクってめんどくさくないんですよね。さっとエンジンかけて、目的地に早く着く。あとこういうのに乗ってますけど古いのも新しいのも全部受け入れるタイプなんですよ。良いものは良いから良いじゃないみたいな。それがスタンスですよね」

HARLEY-DAVIDSON DUO-GLIDE 1961 DETAIL WORK

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のフロントフォーク

HEAD LIGHT

この年式のデュオグライドはショベルヘッドと同じナセル仕様だったため、フォグ付きのハイドラタイプに変更。

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のガスタンク

GAS TANK

ガスタンクもオリジナルで、当時のままの風合いをキープ。この錆びたテイストがポイントにもなっている。

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のエンジン

ENGINE

純正モーターは至って快調。ヴィンテージだからといって気を遣った乗り方はせず豪快にスロットルを開け放つ。

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のシート

SEAT

ヴィンテージパーツはほぼ用いていない中で唯一ベイツ製コブラをセット。時代背景が同じ分相性も高い。

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のリアフェンダー

REAR FENDER

フェンダーもデュオグライドオリジナルをそのまま使う。サドルバッグは別車に付いていた出所不明の物を流用。

デュオグライド パンヘッドチョッパー 1961年のマフラー

MUFFLER

マフラーは2イン1のトランペット。パンヘッドモーター固有の角のないエキゾーストノートが快活に弾け飛ぶ。

BUILDER’S VOICE

MEIWA CLASSICS

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