H-D FXSTC 1998
SUN MOTORCYCLES
ルーキーガイへ贈る
ロングフォーク教典
250ccの国産アメリカンからハーレーのビッグツインまで、その守備範囲の広さで若年層からベテランまで幅広い年齢層の顧客を抱える広島『サンモーターサイクルズ』。同店の最新作が、ご覧のチョッパーだ。
「これまで同じソフテイルでも、74スプリンガーを使った比較的コンパクトなのは造ってきましたが、こういうナローなロングフォークはあまり造ったことなくて。細いフロントにソフテイルフレームという組み合わせは、バランス取りに神経を使いましたね」
そう話してくれたのは店主の立岡さんだ。
「オーナーは20代半ばで、これが初めてのバイクということで扱いやすさを考えて旧車ではなくエボをベースにしてます。要望はナローなスプリンガーに長めのシッシーバー、あとは色でしたね」。’70年代のチョッパー画像などを参考に送ってくれたため、それをイメージしつつ随所のバランスを取りながら形にしていったそうだ。
フォークはプロアム製のナロースプリンガーをオーダー。車体バランス、そして扱いやすさを求めて長さは4インチオーバーとしている。また、ホイールサイズはフロント21/リア16インチと定番のセットアップ。リアはソフテイル純正のディッシュホイールをスポークホイールにスワップしてオールドスクールな足周りに統一した。
かたや、涼やかな雰囲気の外装色もこだわりのポイントだ。
「ターコイズブルーが入ったような水色系が良いということだったので、色見本を見ながらオーナーとこの色を選びました。ラインも同系色のソリッドな色を入れてます。デザインは、僕がメモ用紙に書いたものをペインターさんがきっちり形にしてくれましたね」
続いてリアセクション。滑らかなフォルムのリアフェンダーを経由して真っ直ぐに伸びるシッシーバーは、先端にダイヤを彷彿とさせるデザインがあしらわれた。
「先端に何かアクセントが欲しくて、オーナーさんからもらった写真を参考に、直感的に思い付いたのがこの形でした」。その長さや角度など、バランスには気を遣ったという。
コントローラブルなマシンを目指し、シフターやブレーキはミッドコントロール化され、ハンドルは適度なハイトのエイプバーを選択した。
「試乗してみてすごく乗りやすかったです。今後オーナーさんがバイクに慣れたら、またいろいろ換えていくでしょうね」
初めてのバイクにこのハーレーを選んだオーナーへ贈る、サンモーターサイクルズのチョッパー教典、ここに完成である。
(写真・文/マツモトカズオ)
HARLEY-DAVIDSON FXSTC 1998 DETAIL WORK
HANDLE
絞ったハンドルも候補にあったが、初バイクという事もあり、ある程度幅のある扱いやすいものをより抜く。
FRONT FORK
立岡さんが最適解とした4インチオーバーというレングス。ブレーキはプロアム製のディスクブレーキキット。
GAS TANK
タンクはレプリカのスポーツスタータンク。車体バランスを考え、角度やマウント位置には気を遣ったという。
MUFFLER
「アップスイープも考えたが、このマシンに関してはコンパクトにしたくて短めのマフラーにしました」と語る。
FOOT CONTROL
シフター、Rブレーキ共にBIG MACHINE製コントロールキットに換装。ペグは加工して先端を尖らせた造形に。
SISSY BAR
テールライト&ナンバーステーはシッシーバーにマウントしている。テールはイギリスのMOTONE Customs製。
BUILDER’S VOICE
SUN MOTORCYCLES
住所 | 広島県広島市西区横川新町2-1 |
---|---|
電話 | 082-296-0330 |
FAX | 082-296-0330 |
SHOP | SUN MOTORCYCLESのショップ紹介 |
営業時間 | 10:00 ~ 19:00 |
定休日 | 火曜日 |