H-D XL883R 2005
S&F MOTORCYCLE
彼女が呼び込む
西海岸からの清風
北海道の旭川市にある『S&Fモーターサイクル』の一角で、西海岸をコンセプトにしたカフェを切り盛りする奥さんの愛車である。19歳からヤマハのドラッグスターに乗り出し、このスポーツスターに乗り換えたのは今からだいたい5年前のこと。思い出の詰まったドラッグスターのガスタンクを使うことが大きなポイントだったと言う。
「ウチの奥さんが初めて乗ったバイクがドラッグスター250なんですけど、そのタンクを載せるために合うものを考えたらこういうスタイルになりました(笑)」
当主の高橋さんはガスタンクありきでカスタムをスタートさせ、ダークトーンの色味も見せ場のひとつだと語る。艶有りのグロスブラックと艶なしのマットブラックを使い分けて妖美な濃淡を表現し、他の外装パーツにはパウダーコートを施行。当時同店で扱っていたパウダーコーティングのサンプルをいくつか作っておきたかったというのもあったそうだ。
「パウダーはいまウチで再度導入する流れで考えてます。あと色味が女性っぽくないと言われるのは、単純に奥さんが黒が好きだからなんですよ」。確かにこのカラーリングのバイクだけを見ると、あちらで料理をふるう可憐な女性がオーナーだとはなかなか推測しにくいものがある。
さて、トータルなフォームを見ていこう。フォークや前後ホイールは純正を使用し、マフラーにはバンス&ハインズ製を選択。これらをブラックのパウダーコートで化粧することで全体の印象を引き締めている。
また、プーリーにはノーマルの見た目がどうしても好きになれないことからUS仕様を採用し、ティースが違うためにベルトドライブも一緒に換装。そして、ハンドル中央にはツーリングのお供に最適なブルートゥースオーディオを付けるなど楽し気なアクセサリーも配備。そこで最後に、オーナーである奥さんに愛車について尋ねてみると。
「見た目もすごい気に入ってて、サイズ感も自分の身体に合ってるんですよね。あとは黒が元々好きで、マット塗装の部分とかもイメージ通りに主人が作ってくれました(笑)」
カフェではガーリックシュリンプやタコスが主力メニューで、それらのソースに至るまでを手作りする本格派である。ともすれば、業務用でまかなう店舗も多い中そうしないのは、おいしくて体にやさしいものを、という配慮からだそうだが、そうした根っこにある譲れない情熱の部分はこの愛車にもやはりたっぷりと注がれている感がある。
HARLEY-DAVIDSON XL883R 2005 DETAIL WORK
AUDIO
ハンドル周りはストックをそのまま使用。中央には米国クリアキン製ブルートゥースオーディオをセットする。
FRONT FORK
フォークも純正を使いアウターチューブをブラックに。フォークキャップはゴールドで、ライトはブロンズ塗装。
GAS TANK
思い入れのあるドラッグスター用タンクをベースに加工。グロス&マットブラック、ラップ塗装でカラーリング。
MUFFLER
バンス&ハインズ製をチョイス。マフラーでは珍しい艶有りのグロスブラックでパウダーコーティングされた。
SIDE BAG
サイドバッグとリアフェンダーはイージーライダース製を取り付ける。ストラットは純正カバーを外して設置。
REAR SUSPENSION
リアサスには2017年式XL883アイアンの11.5インチを移植。デザイン性の高いプーリーはUS仕様となる。
BUILDER’S VOICE
S&F MOTORCYCLE
住所 | 北海道旭川市東旭川北1条5丁目1-28 |
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電話 | 0166-74-5230 |
FAX | 0166-74-8555 |
SHOP | S&F MOTORCYCLEのショップ紹介 |
営業時間 | 11:00 ~ 19:00(夏季)/12:00 ~ 18:30(冬季) |
定休日 | 木曜日 |