H-D FLSB 2018
INDIAN ORANGE MOTORCYCLE
シリーズ最新の中毒マシン
4代目スピード・アディクト
「スピード&カスタム」を看板に掲げる北九州の雄、『インディアンオレンジ』。同店のカスタムの中でも、とりわけスピード性能に長けたマシンに銘打たれる「スピード・アディクト」の称号。新たにそれを刻まれたマシンが生まれたと聞き、ビルダー小田さんのもとを訪ねた。
ベース車両はMilwaukee-Eight搭載のFLSBスポーツグライド。デタッチャブルのフェアリングとサドルバッグを標準装備し、フロントに倒立フォーク、リアにプリロード調整機能を備えたサスを装備するなど、その名が示す通りスポーツ性の高い軽快なソフテイルツアラーだ。早速、小田さんにカスタムの経緯を聞いた。
「オーナーさんが新車をノーマルの状態で持ってきて、最初は定番の『マフラーを換えたい』っていうとこがスタートで。そこからカウルがついて、ハンドル換えて、カム換えてチューニングして……っていう具合に少しずつカスタムが進んで、今に至るって感じですね」
まずフォーカスしたいのは心臓部。レースにも参戦している小田さんをして「曲がる・停まるが劇的に進化してる」と言わしめるM8モーターを更にスープアップ。S&Sのボアアップキットで排気量は124cu.in.に。数本のカムを試し、吸排気系も見直して再度ビークルデポにてチューニングを施されたマシンは、118馬力という強心臓へと生まれ変わった。
とは言え、闇雲にパワーを求めるのではなく、街乗りなどもストレスなく走れるという、上から下まで淀みなく楽しめるセッティングだ。このあたりの配慮が心憎い。
パンチのあるモーターに合わせ、他のセクションももれなくアップグレードされている。
Rサスはオーリンズに、Fフォークも中身をオーリンズ製に換装。乗り味は劇的にコントローラブルになったという。鮮やかなゴールドが眩しいホイールはケンズファクトリーのslant5をチョイス。クラッチには日本が誇るT.P.P.製のVPクラッチを奢る。更にシートは強烈な加速力に対応すべく、ホールド性とクッション性の高さで評判のWhiplash製を取り寄せた。
ペイントワークも注目だ。小田さん自らラインテープを引き、塗りはFFFが担当している。
「ベースは黒で、ちょっと純正っぽいデザインを意識しつつ、少しやんちゃな要素も加えた。でも派手過ぎないカスタムペイントっていうのがコンセプトかな」
その言葉通り、派手さの中にも品を感じさせる配色が見事だ。タンクに描かれた「スピード・アディクト」の称号。同シリーズ最新にして最速のマシンがここに誕生だ。
(写真・文/マツモトカズオ)
HARLEY-DAVIDSON FLSB 2018 DETAIL WORK
FAIRING
Conely’sのTスポーツフェアリング。バイザーの向こうにはプロサイクル製のタコメーターが存在感を放つ。
HANDLE
「タコメーター読んで走るのは楽しいし、重要」とは小田さんの弁。クラウスのライザーに、ハンドルはFLO。
FRONT WHEEL
加工精度が素晴らしい! と絶賛するケンズファクトリーのSlant5ホイール。ローター&プーリーも同タイプを選択。
BELT GUARD
ドリルドのベルトガードはワンオフ。このあたりのメタルワークにチョッパー屋・小田さんのセンスを垣間見る。
MUFFLER
エキパイは排気効率とデザインにこだわったワンオフ。サイレンサーはエキゾースト専科のBURNSにオーダー。
REAR FENDER
純正フェンダーの「H-Dらしくなさ」を嫌い、Rフェンダーは現行FXLR用に。旧いH-D純正の良さを醸し出す。
BUILDER’S VOICE
INDIAN ORANGE MOTORCYCLE
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