H-D KNUCKLEHEAD 1947
ENDO AUTO SERVICE
不朽のナックルモーターと
散りばめられた和の本膳
グースネックスタイルのカスタムで鳴らした群馬県の『遠藤自動車』の手は決して止まらない。今回は希少な’47年式ナックルヘッドを使った一台で、いまやグーススタイルの第一人者的存在だけあって付け入る隙を与えずに、充足した堂々たる佇まいを見せている。
さて、通常であれば前後16インチホイールがスタンダードであるが、今回は細身の19インチホイールを選択。それに合わせてタイヤにエイボン製MKⅡを履かせている。その特徴に雄々しいブロックパターンもさることながら、ハイトがある分吸収力と車高も稼げるというメリットを挙げている。
「乗り心地はすごい好きですね。前後19インチでちょっとごつめのタイヤを入れることで存在感を出せたのかなと。あとはやっぱりグースなので低く長くというシルエットを一番大切にしています」
そのため高さが出ないようにバランスを考えていろんな物を調整したと番頭の大柿(おおがき)さんは言う。例えばネオファクトリー製74スプリンガーフォークにセットしたハンドルは、主張し過ぎないよう最低限の長さだけを確保して製作。デザイン性うんぬんではなくただ付いてるぐらいのシンプルさの方に重点が置かれた。
タンクもメインフレームをすっぽり覆い込むかたちでロースタイルを創出するが、そこにペイントで彩(いろどり)を添えることも怠らない。そうした現場ではぐくまれた美感は絶えず鋭敏に働いている。
「ペイントも凝った箇所のひとつですね。ゴールドリーフとシルバーリーフの両方を使ってからめるようにしてあります。まああとはこの手作り感盛りだくさんのマフラーですか」
一方、要所に使われるブラスパーツもマシンの面影を効果的に高めている。エンジンのロッカーナットやマフラーエンドキャップ、グリップ、ステップといった部分を同色で統一することで、金色特有のゴージャスな景色と、どこか侘び寂びで包まれた全体のしっとり感が妙なる調和を見せている。
「グースの魅力は『走ってる感覚』が強いところですかね。前傾姿勢で目線が地面と近いので、臨場感というかスピード感がすごくあります。ロングチョッパーだとそこは逆転してるのでそれよりは圧倒的に感じますよね」
大柿さんが嬉々として走る姿を後方から眺めれば、その先につながる道はまるで地図に一本の線を引いたように、どこまでもまっすぐ延びている。
HARLEY-DAVIDSON KNUCKLEHEAD 1947 DETAIL WORK
HANDLE
シンプルさを追求し最低限の長さで製作したと語るハンドルに、ミスミエンジニアリング製グリップを合わす。
FRONT FORK
ネオファクトリー製74スプリンガーフォークに米国クライムシーンのヘッドライトを装着。ステーはワンオフ。
GAS TANK
極力ナローに仕上げたガスタンクに、ゴールドとシルバーリーフがからみあった『和』のテイストを演出する。
ENGINE
ゴールドとシルバーのコンビが華やかな純正のエンジン周り。キックペダルやステップはオリジナル商品。
MUFFLER
見所の一つに挙げた「手作り感盛りだくさん」と話すマフラー。エンドキャップにはオリジナル商品をセットする。
REAR END
細身の19インチホイールにリアフェンダーをフィッティング。アールの付いたステーが柔らかな印象を醸す。
BUILDER’S VOICE
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