H-D FXDLS 2017
VIDA MOTORCYCLE
最終にして最強のダイナを
至上のクルーズマシンへ
ハイスピード系カスタムがすっかり定着した感のあるこの国のカスタムシーンにおいて、無二の探求心とクリエイティビティでその先端を走るヴィダ・モーターサイクル。同店が手がけるマシンは国内のみならず、今や口コミで評判が伝播し、海外においても高い人気を得ている。
今回紹介するマシンはヴィダの店主、大久保氏の愛車である。自らも度々ロングライドに出るバイク乗りである氏がベースに選んだのはローライダーS。ダイナシリーズの最終モデルであり、ストックにしてスクリーミン110キュービックインチという強烈な心臓を抱えたそれが、発売当時に大きな話題を呼んだことはまだ記憶に新しい。
「ダイナに1800のエンジン、やはりそこが最大の魅力でした。変に手を加えてリスクを背負うことなく、カム交換とフラッシュチューニングという軽めのカスタムでも十分にパワフルで楽しいバイクになるモデルですね」
目指したのは高速も峠もどちらも楽しめて、かつ快適性を備えた一台だった。ロングライドを大前提として、スクリーンとバッグは絶対条件。このスタイルの定番といえばフェアリングにTスポーツ系バッグなどが定番かもしれないが、あえてそこを外したチョイスが興味深い。
「ぱっと見は純正、だけどさりげなくカスタムされている、というのがコンセプトにある。それで純正のカスタムパーツをあえて使ってる箇所も多いんです」
その言葉通り、例えばシールドのステーは純正が用いられ、バッグはダイナのポリスモデルFXDPのレプリカをチョイス。そもそも性能の高いブレーキキャリパーやフォーク、ホイールなどは純正を残しており、確かに遠目に見ればFXDPベースのカスタムにも見える。
しかしその実、随所に走りへの深いこだわりが垣間見れる。ブレーキローターの大口径化により強化されたブレーキング時の初期の沈み込みを抑えるべく硬めのフォークオイルを選択。そしてクラウス製のトリプルツリーで純正から若干のオフセットを行い、コーナーの安定性を向上させた。
また、フォークマウント型スクリーン装着による高速時のブレを油圧スタビライザーで重めに設定。ODC製のRサスは16mmシャフト採用で、走行時のガタや横ブレを抑える。
「新しいパーツを自分で実験、体感してお客さんにフィードバックしたいんです」、と話す大久保氏。要するにこのマシンは、現時点でヴィダから提案される最新にして最上、無二のクルージングマシンと呼べるだろう。
(写真・文/マツモトカズオ)
HARLEY-DAVIDSON FXDLS 2017 DETAIL WORK
SCREEN
CLEAR VIEW製18インチスクリーン。H-D製ステーはブラックアウト。ナックルガードはVIDAオリジナル。
HANDLE
ハンドルをプルバックさせ、シートのホールド製を確保。グリップはRSD。マスターシリンダーはブレンボで武装。
ENGINE GUARD
ショックソックスやスキッドプレートなど定番を用いつつ、ナローなエンジンガードで純正っぽさを演出する。
SEAT
レザーやステッチをセミオーダーできるBMC Corbinのシートは最近のVIDAの定番。腰のホールド感も高い。
MUFFLER
パイプは様々なものをテスト&比較した結果、バッフルの交換が可能なTHRASHINのARチャンバーを採用。
REAR END
フェンダーはFXDLSよりやや深めのFXDL用へスワップ。バッグはFXDPレプリカ。シッシーバーはFLD用。
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