HARLEY-DAVIDSON SHOVELHEAD
FREAKS STRONG CYCLES
水面下で躍動する
歴戦のタフネス
もうヤバ目のカルマがビッシビシである。遊びの無い黒一色で仕留めたリジッドショベルは、手の込んだモディファイこそないが、漂う空気感は明らかに異質。新参のカスタム屋じゃとてもじゃないが真似のできない代物だ。
仙台のチョッパーフリークの間では知る人ぞ知る、フリークス・ストロングサイクルスによる一台である。ちなみにこのショップ、ホームページの類が無いために、コンタクトを取るには自力でなんとかする他なかった。しかも、調べ上げた電話番号にかけても一向に出る気配はなく、数日に渡って何度も何度も鳴らしてようやく繋がるというハードルの高さだ。なんともアンダーグラウンドを地で行くショップである。
しかし、店主の千葉さんは決して気難しいタイプではなく、どちらかと言えば賢気な兄貴肌の印象。電話に関しても、普段は携帯でやり取りすることが多いからだと屈託ない。そして、相手の目を見据えて話す言葉はダイレクトにこちらの脳に響く。
「これは友達が乗ってたバイクなんです。それで乗り換えるっていうので、自分が色を塗り替えて多少リメイクしただけ。昔のアメリカのおじさん達がスワップミートへ行くのに、普通に乗ってるようなイメージですかね」
かつてのアメリカの原風景をイメージソースに、このショベルの年代に則したパーツで構成するのがポイントだと言う。つまり、ビレットパーツ等はもっと後の時代でないと出て来ないため使わないといった具合である。
「あとはタンクの位置ですか。取り付ける場所で結構印象が変わりますんで。もう外すか当てるかは紙一重ですよね。ダサカッコ良いとなるのか、ただのダサいで終わるのか。そのラインは意識してます」
タンクを始め、ハンドル、マフラー、すべてのパーツの位置決めのコツは、自分の感覚しかないと話す。当初は定規を当てて規格的に取り組んだこともあったが、結局は『感覚』に行き着いたそうだ。身に沁み入るコメントである。行儀良く収めたカスタムとは対極をなすこの手のチョッパーのキモは、やはり、作り手の感性でしかない。
「でもパーツ単体の形や色でのカッコ良い、悪いはないです。極論は、乗る人がそのバイクを活かせるかなので」
モーターサイクルスではなくストロングサイクルス。乗られるんじゃなくどう乗りこなすか。フリークスに集まるハーレー乗りは、仙台の中でも図抜けたクールをまき散らす。
HARLEY-DAVIDSON SHOVELHEAD DETAIL WORK
HANDLE
ハンドルは社外のFXR用。ワンオフパーツで固めずとも吊るしのパーツを使って見事なバランスを形成する。
FRONT FORK
スポーツスターの39φフォークを約10インチエクステンド。トレール量を確保した操作性の高いフロントエンド。
GAS TANK
千葉さんが最も気を遣う箇所だと言うタンク。キングスポーツタイプをほどよくフレームに覆い被せて装着。
ENGINE
ワイセコ製ハイコンプピストンとアンドリュースカムを組み込み圧縮は約9:1。排気量は1200ccである。
MUFFLER
ブラックマフラーは店に転がっていたと言うストレートパイプ。シンプルかつ安定感抜群のセットアップだ。
SISSY BAR
下手に作り込むのではなく敢えて力を抜いて仕上げたシッシーバー。シートも狙い通りの野暮さを演出。
BUILDER’S VOICE
FREAKS STRONG CYCLES
住所 | 宮城県仙台市青葉区折立2-4-13 |
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電話 | 022-226-4554 |
FAX | 022-226-4554 |
SHOP | FREAKS STRONG CYCLESのショップ紹介 |
営業時間 | 10:00 ~ 19:00 |
定休日 | 月曜日 |