カワサキ W650 2001のカスタムチョッパー

KAWASAKI W650 2001
KICK BACK

October 1st, 2016

角型から丸型へ
完成度を増すデザインの統一

ショップ前の道をまっすぐ100mほど歩くと神社の入り口につながるという、どこか襟を正したくなるような静穏な空気が流れる地にキックバックはある。こうした神社とカスタムバイクの相容れない存在が、わずかな距離を隔てて共存する世界は日本特有のものだろう。パワースポットの気配すら漂う参道の先に、一店のカスタムショップ。なかなか乙な立地である。

2001年式のカワサキW650がベースのチョッパー。今回同店が初めて扱った車種で、メインフレームのラウンド加工がポイントになる一台だ。「ノーマルのメインチューブは角パイプでカッコ悪い。そこをスッキリさせたいというのが最初ですね」。

カワサキ W650 2001のカスタムチョッパー

通常ノーマルの場合、メインチューブはタンクで覆われているため外から見える箇所ではない。しかしカスタムタンクをハイマウント化すれば、その不格好な角パイプは目立ってしょうがなくなる。そこを店主の加藤さんは綺麗に処理したわけだ。

たった一部の変更でも、全体に与える印象の変化は目を見張るものがある。角型からラウンド型とされたフレームワークを筆頭に、ハンドルやフォーク、そしてタンク、マフラー、リアフェンダーと、各パーツを追って行くとすべてが固有のアールを持った丸型にまとめられているのが分かるだろう。『ラウンド』というキーポイントを外さないことで、完成度が増しているのは一目瞭然。ディテイルの作り込みといった局所的なテクニックよりもまずは、カスタムのアウトラインを決めてそこに統一するのが肝心だというのが分かる。

カワサキ W650 2001のカスタムチョッパー

ホイールはノーマルの前後19/18から21/16インチへと変更され、フロントフォークはストックを5インチローダウン。そこに幅を詰めたミディアムエイプハンガーを装着して、狙い通りのチョッパーライクなフロントマスクを実現している。

更に、クリーンなメインチューブにハイマウントしたピーナッツタンクやリブフェンダーの組み合わせで、軽快なイメージをも演出している。ノーマルのモチッとしたフォルムと比較すればその差は歴然。それはワインディングをひらひらと軽やかに駆け抜ける姿を想起させるものだ。

カワサキ W650 2001のカスタムチョッパー

「しっかり走れるバイクが前提にある。そこを押さえた上でいつもカスタムしてます。このダブロクもじっくりやらせてもらったオカゲで走るのが楽しい仕上がりになってる。今後もオーナーさんにはバリバリ乗って欲しいですね」

作業よりも考えている時の方が大変だったと言うメインチューブの加工が最大の個性となるW650。全体をブラックカラーで引き締め、そこにポンと載る深紅のガスタンクがアクセントになるチョッパーには、不思議と日本の美を感じさせる奥ゆかしい佇まいがある。

KAWASAKI W650 2001 DETAIL WORK

カワサキ W650 2001のハンドル

HANDLE

ミディアムエイプはセンターで幅詰め加工。操作性を損なわない形状で快適なライディングポジションを形成。

カワサキ W650 2001のフロントホイール

FRONT WHEEL

ホイールは19から21へインチアップ。リムとフォークアウターチューブをブラックカラーで引き締めている。

カワサキ W650 2001のガスタンク

GAS TANK

ワンオフのピーナッツタンクをハイマウントしクリーンなフレーム形状を強調。深紅の塗装がポイントだ。

カワサキ W650 2001のエンジン

ENGINE

エンジンはストックで社外のフィルターをセット。独特の造形を際立たす為、周囲は極力シンプル化された。

カワサキ W650 2001のマフラー

MUFFLER

左右出しのマフラーは太めの50.8φのスチールパイプを使いワンオフ。スピード感漂うシェイプである。

カワサキ W650 2001のリアフェンダー

REAR FENDER

リブフェンダーはイージーライダース製を選択。タイヤの存在感を引き立たすためショートマウント化された。

BUILDER’S VOICE

KICK BACK

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電話 03-3577-1941
FAX 03-3577-1941
SHOP KICK BACKのショップ紹介
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