HARLEY-DAVIDSON FXLR 1993
CHARGE MOTORCYCLES
ハイスピードを地で行く
チューナーのお品書き
ここ数年で瞬く間に人気に火が付いたハイスピードスタイルの中でも、外しの無いセットアップといえばツインカムFXRだろう。そもそもツインカムにFXRモデルは廃番となるが、そのスポーツ性の高いFXRフレームに惚れ込んだフリーク達がこぞって最新のエンジンを積んで、オフェンシブな走りを見せつけたことで広く知られるようになった仕様だ。
「とりあえずツインカムで、まあFXRのフレームでやれることは全部やろうという感じですね。もちろんエンジンは吊るしじゃないんで、いろんなメーカーをミックスさせて、ヘッドもインナーパーツも全部チョイスしてやってます」
クランクケースにツインカムコンバート用のS&S製を使い、ヘッドやシリンダー、ピストンなどにデルクロン製を採用したストローカーエンジンは、排気量117cu.in.(1917cc)のスペシャルである。また、チューニング屋としての味付けもピリッと効き、内部には特殊な加工が随所に施される。
「WPC(※摩擦・摩耗特性を向上させる処理)だったりモリブデンのコーティング(※潤滑性能の向上)だったり、表面の加工とかは全部やってある。シリンダーのスリーブやフライホイールなどいろんなところをやってますね」
フリクションを減らし、金属材自体のライフが伸びることからやった方が良いと店主の稲葉さんは語る。控え目ながら、旧車レースに出るたびに入賞をかっさらうそんな氏の言葉はずしりと重い。
一方、FXR同様の骨格を持つ’93年式FXLRは、フレームは純正をそのまま使い、スイングアームを2インチロングでワンオフ。前後ホイールは21/16インチから19/18インチへタイヤの選択幅を広げる為に変更。これは走りに重点を置くショップ特有のコンバージョンとなる。
結果、ブリジストンのハイグリップを前後に履かせ、フォークとリアショックは信頼を寄せるオーリンズ製で統一。曰く、「走りに直結する足回りはだいぶ頑張ってやった箇所」。そして同店を象徴する極め付けが、車体左側のぶっ飛んで無くなったサイドカバーだ。
高速走行で無くなったと話すそのときの速度を何気なしに尋ねると、大台にのるぐらいと屈託がない。ちなみにそれは、あくまで本気のレーサーにとっての大台である。そこでたまらなく野暮なことを聞き返せば、案の定の解答。「車の車線変更が怖くて巡行は出来ないけど」、と付け加えたひと言が妙にリアルだ。
HARLEY-DAVIDSON FXLR 1993 DETAIL WORK
HANDLE
王道のハイライザーとストレートバーのコンビネーション。ミラーは左右両方に付け、『走り』に特化する。
FRONT FORK
フォークはオーリンズ製43φ正立式を使用。ハイスピードスタイルに欠かせないカウルはマットブラックに塗装。
FRONT WHEEL
ホイールは前後アルミ鍛造のグライド製を装着。ブレーキキャリパーはブレンボの4ポットをダブルでセット。
GAS TANK
タンクはFXLRのノーマルタイプをそのまま使う。マットブラックに入るラセットカラーがアクセントになる。
ENGINE
S&Sとデルクロンをミックスアップしたスペシャルストローカー。ビッグボアで排気量117cu.in.(1917cc)。
REAR END
ショックは別注をかけた13.5インチのオーリンズ製フルアジャスタブルで、マフラーはオリジナルのステン製。
BUILDER’S VOICE
CHARGE MOTORCYCLES
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