BULLET CUSTOM CYCLE

滑るように押し上げる
遥かディテイルのかなた

シンプルなスタイリングの中に、精緻な作りを取り入れたカスタムで声価を高めた実力派である。ここ最近はカスタムショーへの出展はないが、かつては参加するたびに高い評価を集め、幾多のアワードを受賞。そしてその繊細な物作りは、今でも何ら変わることなく地元のお客さんの元へ届けられている。

スタートは2007年。ハーレーを主にして、車種を絞ることなく旧車からツインカムまで広域に渡って対応し、それをひとつの強みに作業を行っている。また当主の一井（いちい）さんはカスタムに関して、奇抜なことをしたくない分、ディテイルの造形に気を配っていると言う。

「僕の作るバイクって至って普通だと思うんです。シンプルな形で『凄いな』って思わせるのが一番難しくて、そこを目指してるというところがあるかもしれないです」

ソリッドなボディに忍ばせた、さり気なくもひと目を引くディテイルのアクセント。氏が導き出したその解答はすべて手作業で創出され、全体の完成度を滑るように押し上げている。