SOUL TO SOUL

ソウルトゥソウル（福井県敦賀市）

SHOP

May 26th, 2019

どちらかと言えばエンジン。カスタムもこなすが、とりわけ内燃機作業に熱量を傾ける『ソウルトゥソウル』。開業は2003年で、以来店主の平川さんは、北陸の拠り所として地元のハーレー乗りのトラブルを一手に解消してきた。

扱う車種に制限はなく、ハーレーに関するものは全て。シンプルなエンジンの中にもひどく考えられてる箇所が多くあり、そんなひと筋縄でいかない奥深さに惹かれると言う。そして機械の常として、構造が複雑になるほど短命で終わりやすいものだが、そうではなく触りやすい点も魅力に挙げる。

「何より二輪は体が剥き出しですから、その部分の緊張感は常に持って仕事してます。だから自信はあっても過信は絶対ないかな。過信はしない。バイクに触る時に緊張感が無くなったら終わりやと思う。そこが一番大事やと思いますね」

例えば、下手な同業者の仕事に直面しても、それを決しておざなりにしないのもまたそうした『本気』の現れ。全霊で臨む職人の言葉はやはり一言一句、脈をうつ。

新潟市と滋賀県栗東市を結ぶ国道8号線沿いに立地。ハーレー専門のカスタム屋で、とりわけ内燃機系に美点を持つショップ。奇をてらうことないコンパクトなチョッパーが並ぶ。

入口手前のスペースで整備や修理が行われ、パーツ棚を置いた仕切りの向こう側で内燃機作業や金属加工を施行。カスタムはシンプルで、曰く、引き算していった形が好みとのこと。

平川さんの聖域となる内燃機の作業場。カスタムとはまた違った魅力を訊ねれば「機械が好きなんですかね（笑）」とひと言。シンプルで触りやすいエンジンが基本的に好きだと続ける。

カウンターを配したスタッフルーム。氏がハーレーに負けず劣らない愛情を注ぐ音楽が溢れた空間にはブルースが心地よく流れる。作業場とは一変してゆったりと上質な時間が形成。