SLEEP WALKER

スリープウォーカー（神奈川県藤沢市）

SHOP

September 13th, 2017

寡黙な人である。自分から率先して相手に話を振ることはないが、聞かれたことに対しては、真摯な対応で言葉をつなぐ。店主の三嘴（みつはし）さんからはそんな印象を受ける。

鈑金加工からペイントまで、カスタム屋で修業することなく、すべて独学で技術を習得してきたと言う。開業は2009年で、それまではひっそりとガレージビルダー的スタンスでバイクを触っていたが、デビュー戦となるカスタムショー『クールブレイカー11th』での出展を機に、正式に屋号を掲げた。

「強みは、造形から塗装した状態までを最初からイメージ出来る点ですか。普通は塗装屋さんに出すから、その辺のニュアンスを伝えるのが難しいんですけど。あとはまあ、個人的にはニュースクール系のバイクが一番だけど、全般的に好きだから何でもやります」

ハーレーのEVOとツインカムモデルを軸に、パンヘッド以前の旧車の修理は行わずカスタムには対応すると、出来る／出来ないを明確に謳い、イメージをワンストップで具現化するショップである。

バイクが数台も入ればいっぱいになるスペースを開けて、日々カスタムを製作。前職の経験からペイントもこなすが、得意とするのは鈑金加工とのこと。奥に工作機械を配置する。

併設した作業場とお客さん用のスペースはドアひとつで区切られる。雑然としながらどこに何があるかをすべて把握する氏が手掛けるカスタムは、どれも美しいフォルムが特徴的だ。

現場の雰囲気とはガラリと変わり、やわらかな間接照明が効く落ち着いた空間となる。お客さん用に確保したスペースには、ゆったりと腰を落ち着かせられるソファをアレンジ。

三嘴さんの愛車は当時新車で購入した’93年式EVO。既に各カスタムショーに出展したマシンで、TMRのツインキャブがポイント。今はオイルタンクとマフラーをアップデイト中。