GLORY ENGINEERING

心に決めた
技術屋のマイルール

街の喧騒から離れた工場に並ぶ車両群。外に出さなければパンパン状態のそのほとんどが、店主吉川さんの評判を聞き付けてやってきたものばかりだ。2012年にスタートした同店は、修理業を軸に、これまでマシントラブルを抱えたハーレー乗りを幾度となく救済してきた。そんな腕一本で勝負する氏だが、彼には譲れない持論がある。

「確実に直すまで外には出さない。修理って成功報酬だと思ってるんです。作業しましたからお金下さいって違うじゃないですか。お客さんは直すために持って来てるわけで、それには結果で応えたい。やっぱり安心して走って欲しいですから」

叩き上げの職人特有の実直さで言い放つそのコメントは、決してまやかしでない説得力を帯びる。調子が良くなければ楽しくない。すべての始まりはそこからだ。

どこで眺めても自分のバイクが一番だと思えること。乗りたい時にすぐエンジンがかかって走り出せること。そんな真意を突いた普遍的なお題に、店主は今日も正面から向き合っている。